単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

読んだ:刀語. 第1話(絶刀・鉋)

西尾維新 著(2007)

刀語 第1話(絶刀・鉋) (講談社box) | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

今ですか? はい、今です。川上さん風に言うなら「刀語フェア(自主企画)」なのです。アニメのOPは昔歌えたはずなんだけど、アニメを見ていたのかどうかもわかんないな。でもなんとなくとがめの「七花!」って呼ぶ声は覚えているような。


西尾さんの本を読むと、三十分くらいは脳内モノローグが西尾文体になる。

 

とがめの奇策一個目(と、思われる)が「惚れてもらう」なの面白いなと思いました。

読んだ:「今の自分」に似合う服

植村美智子 著(2015)

「今の自分」に似合う服 ([天然生活ブックス]) | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

ファッション本もう一冊。

 


他人のワードローブを見せてもらうの、ちょっと面白い。


ワードローブのチェック方法は本気で整理したい人には良さそう。

服を全部出す、アイテム別に並べる、全身のコーディネートを作る(靴やカバン含め)、着て写真を撮る、印刷して「好き」「イマイチ」「嫌い」に分ける、それらの理由を言語化する、足りていないアイテムを割り出す、買い物前の下調べをする(雑誌を見る、カフェで人間観察をする、ネット検索など)、予算を考える、買いに行く(試着する・好みの着こなしの店員さんに接客してもらう)、買った服もコーディネートして記録する、季節ごとにワードローブをチェックする。


断服式も年4回。定期的に(割とまめに)手持ちアイテムを総覧するのは大事っぽい。

読んだ:服を買うなら、捨てなさい

地曳いく子 著(2015)

服を買うなら、捨てなさい | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

自問自答ファッションではないファッション論も見たくなったため。


本当に似合う服だけを持つことで、周囲からダサい人という烙印を押されなくなるし、自分もハッピー、という考え方みたい。あきやさんとちょっと違うところ。

自分の得意分野を極めればよい。


何でも着こなせるのがおしゃれという呪いがあるという話。私もジーパン一本くらい持ってなきゃと思ってたなあと思いながら読んだ。もう手放したけど。


靴にいちばんお金と愛をかける、という話。バッグより靴の方が身につけている時間が長い。確かに! 履きやすさより履き心地の良さ。靴は自己評価とあきやさんは言い、地曳さんは自分の生き方が出ると言う。本質はかなり近い話かも。

 

 

読んだ:一年3セットの服で生きる : 「制服化」という最高の方法

あきやあさみ 著(幻冬舎、2022)

一年3セットの服で生きる : 「制服化」という最高の方法 | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

noteのおすすめ記事に #自問自答ファッション が出てきたのがきっかけで手に取った本(それは筆者のあきやさんの記事ではなくて、自問自答ガールズの記事でした)。

ちょうど先日、2冊めの本が決まったというお知らせがあったところ。おめでたい。

最近私も自問自答ファッションを実践しようとしていて、その話はあちこちに書き散らしてもいるのだけれど*1*2*3、ここでは本について、「ここは!」と思ったところをメモしておきます。

*1:これとかです

*2:インターネットに出す以外にもあって、メゾンガールズのお絵描きがしたくて買ったクロッキー帳と女の子のイラスト指南本が今役立つとは思わなかった。

*3:絵を描くのは楽しい! そういう機会があって嬉しい。そして靴を描くのはとても難しい。

続きを読む

読んだ:推し短歌入門 = How to Compose Oshi-Tanka

榊原紘 著(左右社、2023)

推し短歌入門 | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

ゆにここの推し短歌入門、受講はしていなかったけど気になっていた……! 本で手に取れてほんとうに嬉しい。ありがとうございます。

表紙でわかるけど、いろんなオタクがいるよねというのが、随所のイラストで感じられてとてもいい。自分が二次創作文章書き+たまに観劇という感じなので、それ以外のオタクもいっぱいいるよね……! と手を取って喜びたい気持ちになる。

以下は私のメモ。

続きを読む

途中まで読んだ:図説台湾の歴史

周, 婉窈 シュウ, エンヨウ
浜島, 敦俊
石川, 豪
中西, 美貴

平凡社、2007)

図説台湾の歴史 | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

一時期、台湾旅行に行こうか、という話が人との間で盛り上がった。だけど私って台湾のこと何も知らないなあ……と読んでみた本。15年前の本だったから、もうちょっと最近のにしたらよかったかも……とは思ったけど、古代史とかは参考にしてもいいでしょう。あと、作者が博識なので「ここではそれに深入りできない」みたいな文言を連発しており、逆に信頼感がある。以下はメモ。

続きを読む

好意の泉のその隣

これは2024年の目標「責任を負い、責任を果たす」の途中振り返り記事です。

 

私は毎年「今年の目標」を立て、その年の12月、アドベントカレンダーで目標の振り返りをしています。アドベントカレンダーを書くのは好きですが、近ごろ欠点を感じています。年末に一気に書くと、思い出せるのがせいぜい10月くらい以降なのです。これではとても「一年の振り返り」とは言えません。

これをなんとかカバーしたく思います。記憶力を上げることは諦めましょう。別の手段を考えました。今年は、目標に関する途中振り返りを入れたいと思います。
去年一昨年は半年地点で中間振り返りをやりました。もっと今年は小刻みに、そう、毎月とか……実は1月早々に目標に関連する気づきがあり、1月中にまとめられたらよかったのですが、なんか書く気分になれず、気づいたらもう2月が終わろうとしています。ちよこ大作戦が楽しいです(刀剣乱舞オンライン)。ということで、今回は、1-2月の振り返り記事を書きたいと思います*1

好意の泉

今回は好意の泉の話をします。もちろん、「何かを”へ~え? イイじゃん”と思っている瀬名泉」のことではありません*2

何の話だっけ。

好意の泉の話。

壁に貼る書き初めの話

すみません、いきなり脱線する。そう、私、在宅勤務をしていまして。フルリモートで。仕事机の上に、「責任を負い、責任を果たす」と書いた紙を貼っています。今年の書き初めです。画面から目を上げるとすぐに見えるところに*3*4

仕事で何か、心がモニャッとする時があるでしょう。そんな時、顔を上に向ければ、「責任を負い、責任を果たす」が目に入ります。自筆の。
すると、「今の私は責任を負っているだろうか? 負っているとしたら、それを果たしているだろうか?」そういう自問自答の時間が発生します。
これは私にとってとてもいい感じなのです。

やりましょう、あなたが好きだから

書き初め目視チェックで気づいたのは、「私は、好きだという気持ちを燃料にしがちだ(非常に頻繁に)」ということでした。

何か仕事や作業をするときのモチベーションに、「依頼者のことが好きだから」、を充てていることが多くあるのです。すると、業務負担と好意が釣り合わない時(言い換えますと、好きだと思えない人から多くの/大変な作業が降ってきた時)に、しんどい、ということに気づきました。自分の好意を燃料にしているのに、好意が足りないと、まるで「空腹なのに走らねばならない」ような感じになるのです。お腹は痛く、足はフラフラ、ネガティブまっしぐらです。

好意の泉、責任の泉

ところが! 今年の私は一味違います。「責任」というキーワードを装備しているのです。特上責任兵です*5

すると、「うう、やらねばならないが、(私から相手への好意が足りなくて)つらいよ〜」という時、いったんストップをかけることができます。「私はそれをやる責任を負っていますか? 負っているなら、それを果たせていますか?」という確認をするのです。

責任があれば、それをただ果たせばいい。責任が発生していないのであれば、やらないという選択肢もあります。または、やるという責任を改めて発生させ、相手と自分で再確認をします。

私は二つ目の燃料を手に入れました。好意の泉の隣には、責任の泉が湧いていたのです。責任の泉から汲んだ水を自分に注げば、好意の泉から汲んだ水を注いだときのように、あるいはより軽やかに、仕事をすることができるのです*6

感情駆動の派閥

好意と責任。これは、何年か前にテーマにしていた「感情と意思」とは異なるものです。感情も意思も私のうちから生じるものですが、責任は客観的なもので、他人とも共有することが可能です。自分の感情が自分に絡まって動きが鈍くなった時、一度外部の目に立つ、というクールダウンの動作は、私に必要なものだなと思いました。

相手への好意を原資にして奉仕するようなやり方は、私のクセです。たぶん生まれつきのもので、今後も変わらないものだと思います。だけど、他のやり方を身につけることはできるし、たぶんそうした方がいい。なぜなら、世には、好きになれる相手ばかりではないから……。

 

というわけで、「責任を負い、責任を果たす」は無事活用されています。今のところ。
またどこかの時点で中間振り返りを挟めたらと思います。3月か4月だといいな*7

 

おまけ:感情に「よし」と宣言する

おまけなのに大見出しを付けてしまった。

私が「悲しい」「悔しい」「腹立たしい」などと思う時、反射的に「そんなこと思うわけない、なぜなら……」と否定しにかかることが多くあります。*8

しかし最近、その兆候を感じると、「あ! 悲しかったね!」とか、「今のは、悔しかったね!」とか、即座に「そうですね」という言葉をかけるようになりました*9。認める。そうすると、なんか気が楽だなと思います。生じた感情を認めない・否定するというのは、自分が自分をということであっても、ちっと心に負担のあることなのかもしれません。

これでほんとうにおしまい。また次回に。

*1:このたびめでたいことがあり、お祝いというキラキラの大義名分を掲げて、前々から行きたかったカフェに入り、前々から食べたかったパンケーキを注文しました。焼き上がりまでの時間にこれを書き始めています。とても楽しみです。カフェインを摂ると眠れなくなるのでノンカフェインのカフェオレを頼みました。知性がある。

*2:瀬名泉の公式ページを探していたら、もうパンケーキとカフェオレが来た。パンケーキ美味しい〜! 嬉しい〜! 3分の2くらい食べて、ブログ書きに戻ってきました。パンケーキにこれでもかとメープルシロップを染みさせているため、カフェオレを挟みながらパンケーキを食べたいが、カフェオレがまだ熱いので……。

*3:去年の年度末には「実は優秀なので、やれば上手にできてしまう」とかなんとか書きました(忙しく、何事にも消極的になりがちだったため)。あと、同僚からもらった呪文「達観」も書いて貼っていました。いずれも毛筆ペンで。

*4:この「達観」は、私の語彙で言うと「鳥の目」とか「鳥瞰」、あるいは「仙人の心得」「動じない」「So what?」みたいな感じだと思われる。伝わりますか?

*5:ちよこ大作戦の影響だ。

*6:気づいたら好意駆動をしている、ということもままあります。

*7:なお今年は「毎月、新聞に短歌を投稿する」も目標にしており、1月と2月は達成しました。ふぃー。

*8:これはもしかすると自分が好意駆動だからなのかもしれません。好意じゃないものが入るとガス欠を起こす、という無意識の防御をしているのかしら。あるいは長女だから?(?)

*9:どうしてそうなったんでしょうね。感情駆動でないやり方を知ったので、燃料にならない感情があっても大丈夫になったのかも。

読んだ:鳥の見しもの : 歌集 (塔21世紀叢書 ; 第290篇)

吉川宏志 著(本阿弥書店、2016)

鳥の見しもの : 歌集 (塔21世紀叢書 ; 第290篇) | NDLサーチ | 国立国会図書館

吉川さんの歌集を初めて買った。好きな歌を詠む人だ、と思って買う歌集を読むときの気持ちは、ちょっと他にない(好きかなどうかな、と思いながら読む歌集とは異なる)。 以下好きな歌を引く。好き……という気持ちがほとばしってしまってあんまり言語化ができない、できるだけがんばる。14首。

続きを読む

読んだ:天才による凡人のための短歌教室

木下龍也 [著](ナナロク社、2020)

天才による凡人のための短歌教室 | NDLサーチ | 国立国会図書館

「推し短歌入門」を同時並行で読んでおり、それはそれで面白い。異なる作者の短歌入門書。 木下さんは『あなたのための短歌集』の方。

  • 私もほしい歌集ちゃんと買おうと思いました(光森裕樹・大森静佳・岡野大嗣(メモ))
  • 好きな歌人ふたりインストールして、という話、決めようと思う
  • 毎日読むか詠む、これはたぶんほぼできている(砂子屋書房 一首鑑賞 – 日々のクオリア
  • Xのbioに歌人て入れようかと思ったが、Xの書き手格はまた別なのでやめた
  • 今見ているものは見ているだけでよく、思い返して詠むときに、欠けが生まれ、それが歌になる、という話はそうなんだ~と思った*1
  • きらきらひからない、これは本当にそう、反省する。(慣用句とかよくある組み合わせにしない、という話)
  • 困ったらどうするのくだり、めっちゃよかった、他のところにも書いたのだけどここにも引いておく。

p72、太字が章タイトル。

(困ったら)雨を降らせろ。月を出せ。花を咲かせろ。鳥を飛ばせろ。風を吹かせろ。ひかれ。だれか、何かを待て。時間、空の様子、季節を述べろ。

 短歌をつくっていて「あと二文字足りない」「シチュエーションが思いつかない」「どうも締まりがない」などと困ったときはこの言葉を思い出してほしい。

二次創作小説の終わり方の参考になる!とも思った。本のオビに漫画の編集者が漫画家に勧めている、と書いてあったから、あるあるなのかもしれない。

そしてこの本は、後半部分が「あなたのための短歌展の記録」になっている。短歌スケブだ。リクエストされてから約1時間で短歌を作る、という取り組みの記録である。この作者さんが、もらったリクエストのために作る、信じられないくらいやさしい歌が本当に好きだ。

*1:高齢の方が若いときの思い出を詠みまくっていることも思い出した。

読んだ:千夜曳獏 : 千種創一歌集

千種創一 著(青磁社、2020)

千夜曳獏 : 千種創一歌集 | NDLサーチ | 国立国会図書館

 

やっと千種創一さんの歌集を買った……!

本当に年月で崩壊しそうな本だった(そういう意図で装丁をした、という話をどこかで見たと思う)。表紙の紙が本文より薄い感じ、透けている。スピンが普通のサテンじゃなくて、生成りの綿? 素朴な手触り。色の濃い細い糸が漉き込まれている。本文用紙はわら半紙っぽい、グレーで手触りのある紙。水に漬けておいたら滅びそうな本だ。

以下は歌を引きながら離しています。9首。

続きを読む