単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

ブログ「単品と単品」について

私は私の欲しいものを一つずつ選ぶ。一つずつ揃える。
絶対に譲らない。
そういう意思で、ブログ名を「単品と単品」にした。
サブタイトル「ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある」も同じ思考から。

「単品と単品」とは何か──ブログ名の話 - 単品と単品

 

このブログは、以下の要素から成ります。

部分的に読んだ:女性にとっての職業 : エッセイ集

ヴァージニア・ウルフ [著]
出淵敬子, 川本静子 監訳

女性にとっての職業 : エッセイ集 (みすず書房): 2019|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

表題作「女性にとっての職業」を読んだ。

私はたぶんこの先も、自身の妻性(あるいは「妻の亡霊」)と対峙しながら、働いたり遊んだり文章を書いたりしてゆくのだろうと思う。そのたたかいは常に孤独なものになるだろうけれど、願わくば、私の愛する愉快で聡明な友人たちと、たとえライフステージが違っていても、話をして、共感や助言をしあって、先へ進めますように。たぶん、「私たちはわかりあえないはずだ」と思わなければ、どんなに立場が違っても、会話をすることはできるはずなんだ……というのが、私の信じたいことなので。

部分的に読んだ:病むことについて

ヴァージニア・ウルフ [著]
川本静子 編訳

病むことについて (みすず書房): 2021|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

目次

伝記という芸術
わが父レズリー・スティーヴン
いかに読書すべきか?
書評について
源氏物語』を読んで
病むことについて
なぜですか?
女性にとっての職業
E・M・フォースターの小説
ローラ・リー
エレン・テリー
斜塔
空襲下で平和に思いを寄せる
蛾の死
遺贈品
雑種犬ジプシー

 

表題作「病むことについて」、寝込んで初めてわかる空の美しさについて「誰かタイムズ紙に寄稿しなくていいのか?」と書いているのが好き。

「雑種犬ジプシー」犬の動作と、犬を愛する人の描写、とてもわかる。

 

読んだ:鯖江の眼鏡 : 一般社団法人福井県眼鏡協会公式ガイドブック

鯖江の眼鏡 : 一般社団法人福井県眼鏡協会公式ガイドブック (三省堂書店): 2021|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

今の手持ちの眼鏡ちゃんがいずれも鯖江の子で、たいそう調子がよい*1

写真が多い、ガイドブックだった。鯖江の人々の眼鏡作りにかける情熱よ。なんてこだわり、なんて技術の高さなんだ。これはかけててずり落ちてこないわけだわ。眼鏡って結局消耗品なんだけど、毎日使うし、使い心地がいいやつだとなんかうれしいのね。

 

*1:一本目の子は、2019年に鯖江に行きたいと言って結局鯖江に行かず東京で買ったやつ

f:id:hayamo:20220110164554p:plain※ツイートを消したらしくTwitterリンクは貼れなかった。

2022年の目標:勝てない戦をする

今年は勝てない戦もします。

これまでの目標

2017年「自分で自分を惨めにしない/絶対、絶対幸せになろうな/「知らない」と「嫌い」を混同しない」

2018年「人間をケアする」

2019年「愛の観察ツアー(徒歩)」

2020年「感情を楽しみ、意思で決定する」

2021年「提供」

ということで。

自分の考え方を変えて、自他の感情や意思に目を向け充分に言葉にしてから、やっと外に向けて何かをできるようになってきて。

今年は暮らしが大きく変わりそうなのがわかっていて、目標が立てられなかった。イメージがつかないんだもん。「生存」とか、「ちゃんと苦しむ」「踏ん張る」とかしか思いつかず、さすがにちょっと、どうしようどうしようと思っていましたが、ちゃんと昨日(大晦日です)に「勝てない戦をする!」と思えた。よかった。言葉が追いついてきてくれた。

勝てる戦しかしたくない

勝てる戦しかしたくない。負けたくない。勝てる、って思えてからでないと手を動かしたくない。勝利条件を事前に決めておきたい。それも、絶対達成できそうなやつを。

自分だけでは人生を決められない

しかし、自分だけでは人生を決められない。特に、他人と生きていると。すると、私が思いついて+私が勝利条件を設定して+私が開戦の合図をする、ということができない。いわゆる「勝てない戦」をしなければならなくなる。

それを避けていると、人生が広がらない。

広げなければいけないのだろうか? たぶん、そうなのだ。負けるかもしれない戦を、そうわかって、それでも挑まなければいけないのだ。そうしないと得られない経験値があり、アイテムがあり、開放されないルートがあるのだ。

だから、勝てない戦をする、ことにする。

勝てない戦をする

実際には、「『絶対勝てる』とは限らない戦をする」、の方が正確だと思う。勝てないかもしれなくても、勝ち方がわからなくても、やめない。考えて、勝つかどうか考えて、ここは負ける(負けよう)とか、引き分けに持ち込もうとか、ちゃんと考える。そんで、手を動かす。体を動かす。何かをする。逃げないで。

勝てなくたって、私は私だし、私の価値が損なわれるわけではないだろうって、思えるようになったんだと思う。

それもまた、私と関わってくれる人のおかげなんだ。ありがとうございます。

どうやって?

とりあえず、暮らし面ですかね。自分で思いついたことではなくても、取り組むし、よくしようとしてみる。創作とかはその後かなあ。まずは心身を健康に保たねば。暮らしに精一杯な時期に、何も書かなくても、心の肥やしにはなるかもしれないし。ならなくても、別に、悲しむようなことじゃないし(生きていることが大事だから)。書きたければ書くでしょう、たぶん、私は。個室作ろう

戦、していくぞ

心身の世話をして、元気に、聡明に、愉快に。私には言葉があり、句があり*1、歌がある。どこにいても、言葉は失われないし、磨いて深めて広げていくことができる。人と繋がっていることもできる。

と、こんな感じで、心を強くもてるようになったので、たぶん大丈夫。移動したって、何かを失うわけではないのだ*2

やっていくぞ*3。あんまり書けなくなっちゃうかもしれませんが、よろしければ、お付き合いください。そして遊んでやってください。そうでなくても、お互いに、良い一年になりますように!

*1:教えてもらって観たこの番組がとてもよかった:俳句ブームの立て役者・夏井いつきがプロフェッショナルに登場! プロフェッショナル 仕事の流儀 |NHK_PR|NHKオンライン

*2:実際、家族と一緒だし、仕事もそのままだし、友達だっていなくなるわけではない。

*3:しかし、アドベントカレンダー書きづらいテーマだなあ。どうしようかな。まあ、書けるかどうかもわかんないし、やりながら考えよう。

読んだ:ブランディング・ファースト

宮村岳志 [著](2020)

ブランディング・ファースト : 広告費をかける前に「ブランド」をつくる (クロスメディア・パブリッシング): 2020|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

そりゃそうですわよねという感じだった。本の装丁を考える前にその本の魂を考える必要がある。いけてる加工をするだけじゃだめ。中身がなくては。

読んだ:自分ひとりの部屋

ヴァージニア・ウルフ
片山亜紀 訳(2015)平凡社ライブラリー

自分ひとりの部屋 (平凡社): 2015|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

これはお勧めしてもらって読んだ本。以前からヴァージニア・ウルフは読まないとな~と思っていて(今思い出したけど、ヴァージニア・ウルフって怪獣ペーパーに載ってた? あ、調べたら違うわ、『Lilith』で見たんだわ。参考:ヴァージニア・ウルフの住みし街に来てねむれり自分ひとりの部屋に 川野芽生 | 帚

私が短歌集*1*2世に出せたのはすごいことだったのだなあと思いました。

急にこの本とあんまり関係ない、というか、この間ヴァージニア・ウルフ「女性にとっての職業」の方を読んだときからぼんやり思っていた話をするんですが、たとえばSmash patriarchyと言ったところで、それが伴侶を否定したり傷つけたりすることだと思うとたちまち「あ、やめよう」と思うんですよね。

その代わり、お父さんを傷つけないでほしい、この結婚のことでお父さんに恥をかかせないでほしい――と懇願したのでした。首飾りか上等のペティコートをやるからと言い、目には涙が浮かんでいました。どうして父親に逆らえるでしょうか? どうして父親の心を打ち砕くことなんてできるでしょうか?

(p84-85)

本当にそうなんだよな。

そんな価値観に凝り固まっている方がかわいそう、ただしてやる他ない、という話もあると思う。でも私は■■■■で■■■■■■■*3を見て本当にやる気が失せてしまった。完全に無理。完全に降参。これは私の分が悪すぎる。私は勝てない戦をしたくないからな*4

あと、

それに、百年も経てば――と、わたしは思いました。ちょうど自分の家の玄関に着こうとしていました。もはや女性は保護してもらう性別ではなくなっているでしょう。論理的に考えれば、かつては阻まれていた活動と労苦のすべてに参加している、ということになりそうです。

(p72)

ここはごめんなさいと思いました。1929年からほぼ100年経ちますが、活動の全てに男性と同様に参加することはできていない。だけど、私が、挙児希望短歌を詠んでは外に出せているくらいには、自由になった。

そしてまた関係ない話をすると、「来年は『破滅する恋』について書こうかな」と思った時、「いや、既婚アラサーが来る日も来る日も『破滅する恋』について考えているのは危ないのではないか」と心配したんだけど、心の中のヴァージニアが「一人の部屋! 一人の部屋!」と一人部屋コールをしてくれたのが非常によかった*5

*1:妊活短歌集。

*2:夫の了解のもと、

*3:自主検閲により削除。

*4:これも全く関係ないが、私が自分の同人誌を知り合いに配らないのは、「自ら見つけて手に取ってくれた人にしか渡してやりたくない、読んでもらわなくていい」からであって、これもまた「勝てる戦しかしたくない」の変形なのであった。なるほどな~と思っちゃった、自分で。

*5:これは(「妻」としての)体面を気にするんじゃない、書くのだ、というような意味。

読んだ:連句の教室 ことばを付けて遊ぶ

深沢眞二 著(2013)

連句の教室 : ことばを付けて遊ぶ (平凡社): 2013|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

アドベント連句のために読んだ本。

とてもわかりやすかった。学部横断の講義記録で、生徒たちと歌仙を巻きながら説明が進む。特に、学生グループが巻いた数句に対する先生のコメントが、よりよい付け方の参考になる。

575の数え方とか、定座の考え方とかも参考になる。