単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

機嫌の悪い子を撫でる その2

これは「人間をケアする」アドベントカレンダー第8日目の記事です。

 

前回は「自分の機嫌が突然悪くなって困る」という話をしました。

今回は機嫌が悪くなった自分への対処法について書きます。

理不尽な不機嫌

機嫌が悪い状態について

「突然機嫌が悪くなるってどういうこと?」と思う方のために、少し説明を加えておきます。

まず、「機嫌が悪い」ってどういう状態のことでしょうか。私の場合、機嫌が悪くなるとこうなる:

  • いつもは気にならないことにイライラする(例:電車で人にぶつかられる、同じ部屋での私語、的外れなメール)
  • いつもは気にならないことに文句を言う
  • 好きなことが楽しくない、好きなことをやる気が起きない(例:音楽を聞く気がしない、ゲームを始められない)
  • 人と話している時にも頭が回らず、長い返事ができなくてぶっきらぼうになる
  • 笑えず、表情が硬くなる
  • 作業の集中力が落ちる

機嫌が悪い間の自我について

私の場合、機嫌が悪くても、意識の全てが不機嫌に支配されるわけではありません。

まるで、機嫌の悪い自分と、いつもの自分に分かれたように、機嫌の悪い自分を眺める意識があるように思います。機嫌の悪い自分を眺める自分は、だいたい困っています。こんな風に:

  • 「どうして機嫌が悪くなってしまったんだ……」
  • 「集中できなくて作業が進まない、困るな」
  • 「人に冷たい態度を取ってしまって悲しい」
  • 「どうしたら機嫌が直るだろうか……」

機嫌が悪い理由を考えたり、その対処法について考えたりします。が、機嫌が悪い自分が強く、思考が捗らないことが多いです。

※以降、機嫌の悪い自分を「27歳女性」、いつもの自分を「」と呼びます。

機嫌が悪くなるとき

機嫌が悪くなってしまうとき、その理由は常には明らかでありません。突然機嫌が悪くなってしまうのです(と、思われます)。

よくあるのは「朝起きたら自分の機嫌が悪くなっていることに気がついた」という場合です。まさに「変身」状態です。

これは最悪なパターンです。ただ起きただけなのに、不機嫌になっている意味が全然わかりません。それでも支度をして家を出るために、は朝っぱらから不機嫌な27歳女性の相手をしなければなりません。

日中に突然機嫌が悪くなってしまうのも、まあ困るものです。

なぜ不機嫌になってしまうのか

不機嫌のスクリーニング

どうして私は突然不機嫌になってしまうのだろうか。

不機嫌になるたびに考えるけれど、すでに思考能力が著しく低下しているので、うまく当てられるはずもなく。

正気の時に考えて、最初に使うスクリーニングを作りました*1

「あさつはね」と覚えています*2

  • あ→暑い
  • さ→寒い
  • つ→疲れた
  • は→腹が減った
  • ね→眠たい

赤ちゃんの泣いている理由の判別を参考に作成しています。見てわかる通り、環境や生理的な欲求について判別しようとしています。ちょっと間抜けですが、これで引っかかることは割とあります。*3

スクリーニングされた不機嫌への対処
  • 暑いor寒い→空調や着るものを調節し、快適な温度にする
  • 疲れた→作業をやめて休憩を取る。寝る
  • 腹が減った→食事をとる。あるいは血糖値を上げるために、手っ取り早く甘いお菓子を食べるか、甘い飲み物を飲む
  • 眠たい→寝る

簡単です。簡単なので気に入って、覚えています。

さて、どれでもない場合もありますね。そんな時はどうしましょうか。

不機嫌の理由を探して

……これは次回に回しましょう。*4

 

次回、スクリーニングで拾えない不機嫌たちの回収について書きます。どうぞよしなに。

*1:「スクリーニング」について。医療分野では、特定の疾患の可能性があるかどうかを調べるために、集団に対して統一的に使われる検査を「スクリーニング検査」と呼びます。たとえば、胃がんに対するバリウム検査。バリウム検査(スクリーニング検査)で胃がんの疑いありとなった場合、より精密な検査、内視鏡検査や生検などに進むのですが、そこで胃がんではないと判断されることもあります。さて、はじめの検査は意味がなかったのでしょうか? スクリーニング検査で重要なのは、「その疾患かもしれない人を見逃さないこと」。逆に言うと、「その疾患ではないかもしれない人」も引っかけやすいのです。オタクかどうかを判別するために、「あなたはマンガを買ったことがありますか?」と質問するようなものです(もちろん、オタクでない人でもマンガを買う人はたくさんいるでしょう。スクリーニングで引っかかったとしても、実際はそうではないことも多いのです。なお、マンガを買わないオタクはスクリーニングで外れてしまいますが、ここではオタクの中でマンガを買ったことがない人は少数派であるという勝手な前提をおいて話しています。)。実際、バリウム検査で胃がんの可能性ありと診断された人が100人いたなら、実際に胃がんなのは1人か2人なのです。これは医療分野の中でも「疫学」と言われる分野の話題で、これはこれで面白い話です。興味がある方は、詳しくてわかりやすい記事がん検診「陽性」でも99%は問題なし?意外と知らないデータの真実(市川衛) - 個人 - Yahoo!ニュースなどをご覧ください。

*2:一般的には覚えやすくないですね。「さあ初音」でも「姉はサツ」でもいいかもしれないです。

*3:体感半分くらい。

*4:時間切れ。