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機嫌の悪い子を撫でる アンケート編

これは「人間をケアする」アドベントカレンダー第9日目の記事です。

 

「機嫌の悪い子を撫でる」シリーズ(その1はこちら)では、自分の不機嫌のケアについて書いています。

前回は「朝起きたら自分の機嫌が悪くなっていることに気がついた」パターンがあると書きました。

今回は番外編です。起き抜けの不機嫌がどのくらい経験されているのかについて、ツイッターで行ったアンケート結果を報告します。

なお、以下はいかにも真面目に調査したっぽく書いていますが、あくまで個人的なお遊びです。色々と手落ちがあります。笑ってご覧ください。

サマリー

  • 女性の方が起床時の不機嫌を経験した者の割合が高い
  • 「原因不明の不機嫌の経験」として解釈するには注意が必要
  • ご多用中アンケートにご協力いただき、誠にありがとうございました!

起床時の不機嫌経験に関する調査結果

0.緒言

「自分が寝起きに原因不明に不機嫌になっている」という経験は、男性よりも女性に多いと筆者は感じていた。ブログ記事の更新にあたり、量的な調査をしてみたいと思い、今回実施した。

1.方法

1-1.質問

ツイッターの筆者アカウントにて、ツイッターのアンケート機能を使い、2018年12月8日(土)9時7分から24時間にかけて実施。

設問ツイートは以下。

『【お尋ね】
朝起きたら突然自分の機嫌が悪かったこと、ありますか?

設問設定が雑で恐れ入りますが、自分の思う性別でお答えください。』

選択肢は以下4択。

『女性:ある/女性:ない/男性:ある/男性:ない』

1-2.自由記載

当該ツイートへのリプライとして、以下のように自由回答を求めるツイートを行った。

『ご助力ありがとうございます!!! 拡散いただいてとても助かります!!

よろしければ匿名で「朝起きた時に機嫌が悪い」エピソードをお聞かせください。(ブログ記事の参考にするかもしれませんが、直接お答えを載せることはありません。)

【マシュマロのURL】』

1-3.解析

有意水準は両側p=0.05とし、解析には http://www.grade-jpn.com/2x2.html を用いた。*1

2.結果

2-1:調査対象

質問ツイートは筆者以外のアカウントによって20リツイートされ、1,296インプレッションを得た。*2

回答数は212票であった。性別の内訳は女性168名(84.0%)、男性34名(16.0%)であった。

また、マシュマロへの自由回答は2件、リツイート先でのコメントは2件を確認した。

2-2:集計結果

全体で「あり」と回答したのは123名(58.0%)であった*3

回答者数と、性別のパーセントは以下であった。

女性あり 110(61.9%)

女性なし 68(38.1%)

女性合計 178(100.0%)

男性あり 13(37.5%)

男性なし 21(62.5%)

男性合計 34(100.0%)

Fisherの正確確率検定の結果p=0.014*4、オッズ比は2.613(95%信頼区間1.241-5.497)*5であった。

2-3.自由記載結果

朝起きた時に不機嫌である場合について、回答者自身の経験の記載がみられた。寝る前や寝ている間の出来事や考え事が、寝起きの不機嫌の原因となっているとの記載があった。

3.考察

3-1.調査の限界

もともとの興味は「寝起き時『原因不明に』自分の機嫌が悪い体験について、男女差があるかどうか」であった。しかし、質問文が「突然自分の機嫌が悪かったこと」であり、「原因不明に」のニュアンスが抜けていた。そのため、不機嫌の原因の判別可能性に関わらず、「朝一番に不機嫌であること」についての質問として解答されていたことが考えられる。

また、調査アカウントのフォロワーに女性が多かったことから*6、回答者の性別に偏りがある。このため、女性のパーセンテージと男性のパーセンテージの直接比較には慎重であるべきである。

3-2.考察

女性は男性に比べて、朝起きたら突然自分の機嫌が悪いと回答した割合が優位に高かった。

これには以下の理由が考えられる。*7

  • 寝る前に考えていた悩み事や心配事を翌朝まで引きずりやすい
  • 悪夢や不愉快な夢を見やすい
  • 原因不明に不機嫌になりやすい
  • 自分の機嫌の変化を感じ取りやすい、不機嫌の判定ラインが低い

質問文の捉え方が回答者によって異なったため、考察が非常に困難ではあるが、心配事や悪夢などの発生に男女差がないと無理やり仮定すると、女性の方が起き抜けにも心配事にも気持ちが向きやすいか、原因不明の機嫌の悪さを男性よりも経験しやすいものと考えられるのではないだろうか。

3-3.感想

とにかく質問の作り方が最適ではなかったので、読み取りに苦労しますね!

個人的な知人への聞き取りからは「自分の機嫌のコントロールに苦労する」と話すのは女性が多く、「自分の機嫌が不可解に変化することはない」と言うのは男性が多いように思っています。*8

女性の機嫌が女性ホルモンの周期的変化に影響されることは明らかではありますので*9、そういった理由で、女性の機嫌が男性に比べてより不随意に変化することは明確ではなかろうかと思われます。*10

3-4.謝辞

それにしても、200名以上にご協力いただけたことは大変嬉しかったです。

ご回答くださった方々、リツイートしてくださった方々、誠にありがとうございました!

 

 

次回からまた不機嫌の話に戻ります。

*1:選定に特に根拠はない。

*2:なお、インプレッションの確認は調査終了後6時間経過後に確認しているため、調査中のインプレッションはより少ないと想定される。

*3:「女性:あり」と「男性:あり」の合計

*4:これは「朝起きた時に不機嫌である体験をした者の割合は、男女に違いがない」とした場合、このような結果が得られる確率が0.14%であることを示している。これは6回連続でコインの表が出る確率よりも低い。もしそんなコインがあったら、表ばかり出るように細工されている、つまり表が出る確率と裏が出る確率はもともと同じでないことが疑われる。今回の調査でも、女性は男性よりも、朝起きた時に不機嫌である体験をした者の割合が高いのだろうと推察できる。

*5:オッズ比は、女性ありをa、女性なしをb、男性ありをc、男性なしをdとしたとき、(a/b)÷(c/d)で表される。言葉で表すと「女性の寝起き不機嫌の体験しやすさは、男性の寝起き不機嫌の体験しやすさの、何倍であるか?」のようになる。つまり、オッズ比が1より大きければ、女性の方が寝起き不機嫌を体験しやすく、1より小さければ、男性の方が寝起き不機嫌を体験しやすいとなる。なお、95%信頼区間とは「まあこのくらいズレた推定かもしれませんな」くらいの区間であるが、今回は95%信頼区間の下限も1を超えているため、やはり女性の方が男性よりも寝起き不機嫌を体験しやすいと考えられる。

*6:正確な割合は不明であるが、8〜9割は女性と思われる。

*7:なお、文献の検討はしていないため、すべて筆者の個人的な推論であることに注意が必要である。

*8:もちろん構造化されたインタビュー調査ではない。

*9:文献がなくてすみません。

*10:全部先入観だ!