単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

途中まで読んだ:西行と兼好 : 乱世を生きる知恵

小松和彦 [ほか]著(2001)

 

西行と兼好 : 乱世を生きる知恵 (ウェッジ): 2001|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

知人が西行好きということで、どんなかなあと思って手に取った本。タイトルから西行と兼好の話を書いてあるのかと思ったら、西行の話を何人かが独立して書き、兼好の話も同様に何人かが独立して書いていた。何がしたくてこれを一冊にしたのかよくわからなかった(別々でもよかったのでは?)(最後まで読んでいないのだが……)。

西行パートだけ読んだ。

前職の頃、今でも印象深く覚えている人(余命が短かった)が、「願はくは」の歌を諳んじて、「私もこういうふうに死にたいの」とおっしゃったのををよく覚えている(そして私はかなりよくない返しをしてしまったので、その後悔とともに覚えている*1)。

で、この本では、西行像ってこうだと思う、みたいなのを各々が書かれていた。最後の、久保田淳さんの、わからない存在を追い続けて、わかりたいと思い続ける、そして時折、これはこういうことかなとわかるときもある、みたいなくだりがいいなあと思いました。安易に「好きだ」とは言わないが、「西行像を求めています」とでも言うべきか、というように。いいなあ。これは自分の創作態度を念頭においた「いいなあ」です。

*1:その方に、なんの弾みでか「物書きが好きだ」と言ったことがあり、「それでなのね、あなたが他の人(私にとっての同僚)と少し違うのは」と返してくださったことを、お守りのようにずっと覚えている。