単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

魂のセーブポイントと、即売会のひとり店番の話

これは2022年アドベントカレンダー「勝てない戦をする」第8日目の記事です。

 

昨日は炊きたてご飯とできたておかずがおいしいという発見の話をしました*1
初日から、車・キャンプの話でここまで来ました。インドアを自認しているので、我がアドベントカレンダーながら驚きます。今日は何の話をするか、昼過ぎまでもやもや考えており*2、考えながら篭手切江・豊前江・桑名江・松井江・五月雨江・村雲江の「STARTING NOW」を聞いて、気持ちが盛り上がり*3、「イベントの話をしよう!」となりました。というわけで、今日は8月のインテ大阪の話をします。初めて、まったく一人で店番をしたサークル参加でした。勝てない戦、するぞ。

行くぞインテックス大阪

インテックス大阪。知ってはいるけれど行ったことはなかった、西のビッグサイト*4ビッグサイトが近かったから、わざわざ新幹線や飛行機で大阪まで行く気持ちにならなかったのだ*5

ところが、私はいま九州に住んでいる。そうすると、ビッグサイトに行くのもインテックス大阪に行くのも、大差ない。どちらもベスト移動手段は飛行機なのだ。であれば一度くらい、大阪で出店してみたい*6。それで、8月の閃華に申し込んだ。

やはり友人の都合がつかなかったので、これが初めての、単騎での即売会サークル参加になった。

大阪で石切に行かないことがない

※この節はイベントの話から脱線しています。

さて、大阪は、石切劔箭神社のために*7、片手いっぱい分は訪れている*8。初めて刀のために遠出したのもここだった*9。大阪に用があるときには、なんとかして石切を旅程に入れられないか、一度は検討する。
石切は大阪の東の端にあり、むしろ奈良に近い。大阪の空港や市内からのアクセスには時間がかかるので、旅程に入れられないこともある。インテックス大阪も大阪の西にあり、石切からは遠い。しかし、私はやはり、石切劔箭神社に行きたかった。永永無窮期間、つまり、復元刀石切丸と、本歌石切丸が両方見られる日だったからだ。

www.ishikiri.or.jp

4月の末に一度見ていたとはいえ、じきに死んでも見られなくなってしまう刀だ(本殿内陣に奉納されたら、まず出されない)。目にする機会は逃したくない*10

それで、イベント前日に石切さんに参拝し、そのまま石切に宿泊して、あさイチでインテに移動することにした。石切からインテがまあまあ遠いので、何のために前日入りしているのかわからない旅程だが、私は早朝の上之社が好きなのだ……。あと、4月に使った石切の民泊が気に入ったので、また使いたかったのもある*11*12

魂のセーブポイント

※さらに話が脱線します。

刀剣乱舞の影響で、あちこちに行った。静岡の三島、大阪の石切、岡山の長船、香川の丸亀、福岡の博多*13。中には、繰り返し訪れて、すっかり「ただいま!」気分になった街もある*14。そういう街は、魂のセーブポイントみたいだな、と思う。本丸の飛び地、というか。普段暮らしている場所からは遠く離れているのに、不思議に親しく思えて、安らげる土地。よい思い出が重なると、そうなるのかもしれない。

他人事じゃない

先日熊本城に行った時、あちこちの石垣が、地震の影響で崩れたままであるのを見た。その時私は、「他人事じゃないな……」と思っていた。丸亀城の石垣を思い出していたのだ。
丸亀城の石垣もとても見事なのだけれど、台風で一部が崩れて、今も修復作業が続いている。私は崩れる前の石垣も、崩れた後の石垣も見て、ささやかながら寄付をしたりしていた。それで、熊本城の様子を、他人事ではない、と思ったのだった。
だけど、私は本来、香川県には縁もゆかりもない、関東の人間である。丸亀城の石垣崩落が他人事ではない時点で、ちょっとおかしい。丸亀に入れ込んでいる……そう、熊本で実感することになるとは、面白いことだ*15

ここに喜久福がある

刀は関係ないけれど、私は一時期、よく仙台に行った。それで、仙台も魂のセーブポイントになっている*16のだが、先日、近所のスーパーで、喜久福のクリーム大福を見つけた。喜久福は仙台の喜久水庵が出しているクリーム大福で、駅のお土産屋さんなどで、冷凍で売っている。とてもおいしい。私は非常に驚き、喜んで、一も二もなく買ってきた。まさか九州で喜久福を見るとは!*17

www.kikusuian.com

魂のセーブポイントがあちこちにあると、何かと嬉しいことが増える。(心配事も増えるのだけれど。) 今いるここも、いずれ、魂のセーブポイントになるといいなと思う*18

来たぞインテックス大阪

話を閃華に戻す。

イベント当日の朝は、雨が降っていた。しかも、近隣で大規模な音楽イベントがあり、混雑が予想されていた。私はTwitterで地元の方がおすすめしていたルートで乗り換えをし、混雑に巻き込まれずに会場入りすることができた。

人波に乗って、自スペースへ。このとき、初めて印刷会社から直接会場に新刊を届けてもらったのだが、本はきちんと刷れていて安心した。設営も特にトラブルなく完了(設営はいつも同じかたちだし、本の数も少ない)。初めてのひとり参加、しかも初めてのカプオンリーでかなり緊張していたのだけれど、お隣のスペース主さんがとても気さくな方で、何度も笑わせていただいて、本当に助かりました。ありがとうございました。

ひとり参加の弊害

ひとりで店番をした感想としては、「案外いける」、だった。ただ、以下の点は気になった。

  • トイレに行きたくないので水分摂取を控え、脱水気味になる
  • 買い物が7分くらいしかできなかった*19

よかった点としては、「予備のパイプ椅子に在庫を載せておけて便利」だろうか。そこは、売り子さんがいたとしても、設営を工夫すれば何とでもなりそう(在庫を布の裏に仕込んでおくとか?)。

今後、どうしても仕方ないときにはひとり参戦も厭わないが、できれば誰か売り子さんがいてもらった方がよいと思った。防犯上のこともあるし、ひとりだとなんだかんだ、寂しいし。

 

更新が遅くなってしまった……! でもいろんな話ができて嬉しい。次は何を書こうかな。

 

絵文字・メッセージ嬉しく拝見しています! ありがとうございます!

wavebox.me

*1:ディストピアで銀トレーに固形栄養食品・錠剤・冷えきった缶詰の食事から生還した人みたいだ。右手に三條宗近のナイフを、左手にでかいシェラカップを携えて。いや、これまでの食生活も好きなんだけど。

*2:話したいことはたくさんありますが、これだというものがない。

*3:めちゃめちゃ励まされる良い歌詞ではないですか?

*4:という認識。

*5:遠方だと、売り子さんの約束をするのも難しい。それに、誰もスペースに来てくれなかったらどうしよう……という不安がより強くなる、気がする。

*6:いつか関東に戻ったら、それこそ大阪まで出る理由がまたなくなってしまう。

*7:神社のためなんですよ。ね?

*8:でも大阪城は行ったことがない。

*9:最初に刀を見に行ったのは東京国立博物館三日月宗近で、その次が2015年9月の大阪・石切劔箭神社の石切丸(と小狐丸)だった。その直後には丸亀に行った(ニッカリ青江脇指を見に)。それが私の初四国だった。

*10:なお、永永無窮は2023年5月まで延長された。しかも今回は、復元刀の真打・影打・本歌が一緒に見られるらしい(?)。できればもう一度は大阪に(=石切に)行って、展示を見たいと思っている。今度こそ割符守を忘れずに持っていくんだ……。

*11:あと、石切劔箭神社に着いてから気づいたのだが、その時の私には、お百度参りをする必要性があった。それで、初めて、石切さんでお百度を踏んだ。百周に一時間くらいかかった。途中で水を買ったり、荷物をロッカーに預けたりしつつ(ロッカーは崇敬会館の中にある)。その時に私ができることは何もなかったのだけれど、お百度を踏むと、「やることはやった」という気持ちになった。こんなことを言うのは罰当たりだろうが、「これでだめならもう神様のせい」と思える、というか。これは身体を動かさないと得られない感慨で、かけがえない体験ができたと思う。

*12:前職で、「親が買ってきた」といって、石切さんのお守りをお持ちだった方がいらした。それで、ああ本当に、病気治癒の、腫れ物切りの、祈りをかけられる刀なんだ(その時にはまだ奉納刀の話なんてなかったのだが)、と実感したのだった。それを思い出した。

*13:実はまだ、愛知の徳川美術館には行ったことがない。

*14:石切や丸亀のことです。

*15:な、青江。

*16:あるいは、なっていてもおかしくない、

*17:都内のスーパーで萩の月を見たときも嬉しかったが、それよりか意外な取り合わせな気がする。ちなみに私は萩の月も好きだし、同じお店が出している伊達絵巻がすごく好きだ。ちくわ状の硬いバームクーヘン生地に、あんこかクリームが詰まっているやつ。

*18:暮らしたからといって、魂のセーブポイントになってくれるとは限らないように思うので。よい思い出を重ねていけたらいい。

*19:そもそも買い物はできないくらいの覚悟で行ったのでよかったのだけれど、普通に買い物したい回もあると思う。