単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

部分的に読んだ:島木赤彦 岡麓 中村憲吉 土屋文明 木下利玄 古泉千樫 会津八一集

現代日本文学大系 ; 39
島木赤彦 [ほか]著(筑摩書房、1979)

島木赤彦 岡麓 中村憲吉 土屋文明 木下利玄 古泉千樫 会津八一集 (筑摩書房): 1979|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

先日の歌会で「比喩の歌は感動が薄くてイマイチだと赤彦も言っている(意)」と評をいただいた。原典に当たるか~と思って読んだ。

比喩歌の話は78ページ。どうも、比喩を考えるのは理智の働きなので、歌に熱がない、歌が生きている気がしない、ということらしい。ただし比喩歌の中にもすぐれているものはあるとして万葉集の歌がいくつか引かれていた。

まあそれもそうか、とは思うのだけれど、では比喩でもいい感じの歌を詠みたいですね。

あと面白かったのはp70の「写生」。「嬉しい」とか「悲しい」という感情の言葉は概念的なものであって、個々人の「特殊な」感情を表せない。たとえば私の悲しみとあなたの悲しみは異なっているのを、ただ「悲しい」とは言うだけではとても表しきれなくて、その特殊性を表現しようとするならば写生しなければならない、ということらしい。
これは多分私が作文でやっていることに近い。とても面白い。

島木赤彦や土屋文明の歌を読んでおきたかったのが、間に合わなかった。岡麓の苔の歌が清浄で気持ちがよくて好きだった。