川端康成 著
伊豆の踊子・禽獣 : 他六篇(角川文庫)
初版1951年
紙の本はアマゾンでうまく見つけられなかった……。カバーデザインが同じなのはこれ(Kindle)。
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やっと読んだ!? 初めて読みました。爽やかだった。ここで「いい人」って出てくるのね。
不思議だけど、やっぱり今になるまで歳を重ねなくては、この物語を最後まで読むことはできなかっただろうなあと思う。だから今出会えてよかったね。
青い海黒い海
狂ったような重たい感情と明瞭で美しい景色だ、ちょっと頭のネジが外れているような人を書くとこういう夢みたいなのができるんだなあ……。
文末の「作者の言葉」にあるここが好き。
けれども作者は、たとえ彼が、
「一茎の野菊」
に恋をしていて、野菊の幻想の波の上に死んだとしても、この遺書は書き変える必要がないと思うのである。
驢馬に乗る妻
わ、悪い恋だ……。
禽獣
これもまあまあよくタイトルを聞くやつ。鳥の描写がまるで鬼気迫って精緻。鳥、好きだったんですね……。
キクイタダキさん。
慰霊歌
好き……。女の人と女の人の幽霊の話。幽霊の裸体をよく見ようとしてマッチを擦る。
二十歳
これは死ぬな~~と思って読みやはり死んだ。どうしてこんなろくでもない、かつ本当にありそうな人生を描けるのだろうか……。
むすめごころ
ああああああこれはこれまで読んできた川端康成のなかで最も好き、どストライク、これは好きと言わざるを得ない……。
友人の女の子を、身内の男性と知りあわせて結婚させる女の子の話。新婚になった友人を訪う場面とか好きすぎる。あああ。
父母
そんなオチの話を描かれるんですか!? びっくりしちゃった……。
軽井沢のテニスコートで知り合った18歳の女性が知人の娘だったよ、みたいな話で、その父母に宛てた手紙それぞれを順に読んでいく。