野見山玲子, 斉藤麻子 著(2019)
女性管理職1年目の教科書 = First Year Textbook for Female Managers (日本経済新聞出版社): 2019|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
の、ノットフォーミーだった……。たとえが好みじゃないし、段落ごとに何が言いたいのかいまいちわからない(わからないこともないが、もっとはっきり書いてほしい)。でも管理職をやり始めた女性は続けたいと思っているみたいな調査結果はへえと思いました。
野見山玲子, 斉藤麻子 著(2019)
女性管理職1年目の教科書 = First Year Textbook for Female Managers (日本経済新聞出版社): 2019|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
の、ノットフォーミーだった……。たとえが好みじゃないし、段落ごとに何が言いたいのかいまいちわからない(わからないこともないが、もっとはっきり書いてほしい)。でも管理職をやり始めた女性は続けたいと思っているみたいな調査結果はへえと思いました。
ジェフ・ケラー [著],弓場隆 訳(2019)
働くあなたに伝えておきたい100のこと (ディスカヴァー・トゥエンティワン): 2019|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
さっくり読める。全体にアメリカンな雰囲気を感じる。ちょっと日本には合わないんじゃないかなと思うところもあるが、7つの習慣とか読んでてもそういう部分があったかもしれない。「小説も悪くないけど、読んでいてもビジネス上は役に立たないのでビジネス書おすすめだよ!」みたいなくだりがあり、若干イラッとしてしまって反省した。
西尾維新 著(2014)
部分タイトル 物語の「ルール」と「作り方」 / 小林賢太郎 述
部分タイトル 物語をどう終わらせるのか / 荒川弘 述
部分タイトル やすりで肌を削るように「創る」 / 羽海野チカ 述
部分タイトル 「今」しか書けない物語 / 辻村深月 述
部分タイトル 空っぽになるまで出し尽くす / 堀江敏幸 述
本題 : 西尾維新対談集 (講談社): 2014|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
荒川さんと羽海野さんのところを読んだ。
羽海野さんのところで話されていた「才能」のくだりが、いいなあと思いました。違う分野でやっている人たちが、その極めっぷりゆえに通じあうところ、好き。
なにかに注力した結果秀でたものを「才能があっていいね」と言われて何も言えなくなるの、わかる。そして最近はそういうことがないので、もうちょっとなにかにリソースをつぎ込んだりしてみたいなあと思う。しかしこれも、どっかで(同時に読んでいたビジネス書の何処かだと思う)読んだ、「成長するやつは『成長したい』と言わない」なんだよなあ。手段は手段であって、手段を目的にしてはいけない。伸びないから。何か、やりたいこと、達成したいことがあって、それに向かって何か手を動かしていると勝手にするものだよね、成長って。
マツコ・デラックス 著(2014)
デラックスじゃない (双葉社): 2014|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
人のエッセイが読みたくて。マツコさんのこと全然知らなかったけど(なんなら性別もよくわかってなかった)、ものの考え方とか読めて楽しかった。
「『男か女かもよくわからないデブ』は敵にならないので、攻撃もされない」みたいな話があり、たしかに私も極めた青江が連れて帰ってきたのがマツコさんみたいな幽霊だったらあんなに「なんじゃこりゃー!!」とはならなかったかもしれないなあと思いました。己の汚れを反省する。
中島たい子 著(2018)
パリのキッチンで四角いバゲットを焼きながら (ポプラ社): 2018|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
引っ越して、そろそろ違う人の人生をたくさん浴びたいなと思って、エッセイをまとめて読んだ。あとビジネス書ね。
普段だったらきっと手に取らないタイトルでしたが(むちゃくちゃ僻み屋だからです)、でもこれは読んでよかった。異国の暮らしを覗き見られるお話、大好き。筆者の視線が冷静なのがよい。師匠のキレのある短いメールも大好き。
屋外でごはんを食べるとよりおいしい、というの、最近花見ピクニックが多いのでよくわかった。
梨木香歩 [著](2019)
やがて満ちてくる光の (新潮社): 2019|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
からくりからくさを読んで、草木への造詣がすごいと驚いていましたが、エッセイでもすごかった。人生。人生と作品。
表紙のタイトルがシルバーでとても素敵です。あとエッセイのタイトルがいちいち好き。
文章がうまい。
「なんにもないところ」ってなんだろうというの、引っ越して散歩しながら、「なんにもないな」「しかし、なんにもない場所なんて、あるんだろうか、なにかがあるとはいったいどんな状況を言うのだろうか」と思ったのを思い出した。
引っ越して一ヶ月になる。
ちょっとずつ慣れてきたらしい*1*2*3。それで、ふと気が緩むのかもしれない。不意に、前居のある街をありありと思い出して、猛烈に寂しくなっている*4。でもそれ、潰れちゃったパン屋さんがあった頃の情景だったりするんだよね。帰っても、もうない*5。
もうないこと。
引っ越しの準備をしていた頃、死ぬ前みたいだな、と思ったの。「これが最後」になるかもしれないことがたくさんあった。食べ物屋さんとか、博物館とか、会いたい人とか。COVID-19のこともあったし、限られたことしかできなかったのだけど。けど、きっと、いざ、近く死ぬ、って時、思い残すことがないようにするのってたぶん難しいんだね。実感してしまったよ、この歳で。
かつて医療機関で働いていた春に、次の桜は見られないだろう患者さんが、「桜が咲いたので見に行きませんか」という誘いを断ったということがあった。どういう気持ちでいらしたのかはわかりようがないのだけれど、今回、そのことを思い出した。これが最後かもしれないこと。「結局、あれが最後になったな」となるのか、「最後にもう一度」とするのか、自分の選択に委ねられる。それはそれでストレスだなって、少し思う。どれが譲れないものなのか、自分で考えて、選んで、行動すること。(今思うと、2021年11月に新刊4冊出してイベントはしごしたの、よかったなと思う。書くことや、本を作ることについては、悔いがないから*6。)
引っ越しの時に色々あり、一人で移動した*7。何かお守りを帯びて行きたくて、結婚のお守りとして昔お迎えした、天然石の数珠を着けていった。もし何か災いがあるなら、私に降りかかるより先に石が割れてくれるだろうと思ったの*8。
前居を引き払って、ひとりで空港近くのホテルに移動して、一泊して飛行機に乗り、人と合流して、鍵を受け取ってまたホテルに泊まり、翌日新居に入って、荷物を搬入してもらって、荷解きを終えた。
美しい珠は一つも割れていなかった。
猛烈に寂しくなることもあるが、先日アドベント連句が無事に巻き上がったのは本当に嬉しいことだった。冬から春にやってきた。連衆全員が、ちゃんと。とてもすごいことだと思う*9。
今日、昼寝から起きたらなんだか嫌な感じに頭が痛かった。なかなかよくならず、悩んだものの、そろそろ図書館でたくさん本を借りないとメンタルがだめな感じになるわ、という危機感が勝ったので*10、車で図書館に行った。その途中、道の脇に植わっているソメイヨシノが、ぽろぽろと咲いていた。三割くらい咲いている木もあった。開花の話は聞いていたけれど、一輪二輪かと思っていたので、びっくりした。というか、その道の脇が桜だってことも、その時に知った*11。
春は来ていた。かけがねは外れていた。引っ越してきたのがこの季節でよかったなとほんとに思います。嘆いていても寂しくなっていても、外はどんどん花が咲いて、明るく暖かくなっていく。花粉はこちらでもひどいが。でも今年は花粉症の内服薬も点眼薬も買ったし。
来週はピクニックに行きたい。あ、いや、明日にも行けばいいのか。パン屋さん開拓してパン買おうかな。なんか、パン屋さんとかカフェとかもっと開拓していてもよかったんだけど、そういうところってお腹を空かせないといけないじゃないですか。それがね……難しい……いろいろ買いたいけどお腹に限りがある……。
記事としては片手落ちな文章だな。でも出してしまう。日記だし。お付き合いありがとうございます。
*1:在宅勤務と生活を、両方ともできるくらいにはなってきた。一人で車にも乗れている。近頃は運転中にポッドキャストを聞いたりしている。今は運転すること自体が目新しくて気が張るけれど、もう少し慣れたら、「前は、図書館は歩いて行けたのに」って嘆きたくなるのかもしれない。
*2:前居を選ぶ時、とにかく「図書館の近くに」と言った。
*3:今の居住環境は地元に似ている。図書館は親の車で連れて行ってもらうところだった。私はいずれ地元に戻るから、そういう暮らしの練習をしておけるのはよかったなあとは思う。
*4:近所の親切な住人さん1名を除き、近隣の繋がりなんてなかった。だけど、名前も知らなくても、朝の散歩で遭遇するカートのお散歩園児さんと先生たちとか、よく道の落ち葉の掃除をしている人とか、池の鯉をベンチに座って眺めているおじいさんやおばあさんがいたよね。人でなくても、今年もこの公園の梅が咲いたなあとか、冬の小川の陰影の透徹とか。あるいは、八百屋さんで野菜を買ってからスーパーに行って、お腹が空いていたらお団子屋さんに寄って、とかいうルーチン。電車で買い物から帰ってきて、まだ家に帰りたくなくて立ち寄ったコーヒーショップ。そういうことの積み重ねがこんなに残っていたってことに、離れてから気づいた。私の心にね。
*5:でも、アドベントカレンダーに書いた、新しいピザ屋さんには行けた! 本当に美味しいピザだった。あれは行けてよかった。もし近所に友達が来たら一緒に行ったと思う。
*6:まるでもう一生書かない人のようだが、引っ越してからも、書いてはいる。ペースはがくっと落ちたけれど、いや、1月が(私にしては)書きすぎだったな。あれも意地ですわね。本も、今すぐ作りたいというわけではないけど(それどころではない)、いずれ作りたくなって、また作るのではないかな。
*7:人と喧嘩をしたとかではない。
*8:後から、刀剣乱舞の刀装じゃん、と思いました。そうよ、金盾なの。
*9:ありがとうございました。
*10:前回借りた本はすべて返してしまい、未読の同人誌などを読んでいた。同人誌からしか得られない栄養もあれば、一般書籍からしか得られない栄養もあり、偏りは私にとってはよくないことである。
*11:通るの3回目とかだったから!
レーモン・クノー 著
朝比奈弘治 訳
文体練習 (朝日出版社): 1996|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
前から知ってたけど今読んだ本。面白かった……! 最後までバスで行くとは思わなかった。最後にオチがつくのも全体の構成として面白い。
札を引いて書く遊び、折り返し近くになってネタ切れかなと心配になりつつあるが、これを読むと何でもできるなという気になる(いや、この本は一つの内容を書き分け続けているだけで、ネタ自体が大量にあるわけではないが)。
俳諧、短歌、古文調など面白かった。訳者後書きに苦労の跡がありありと見えてクスッとなれる。お疲れ様でした。楽しい訳でした。
瀬戸内寂聴 [著]
蜜と毒 (講談社): 2018|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
この文庫は2018年の新装版。もとは1987年……? もっと前? 控えるのを忘れていた(作中で、病院の待合でも新幹線でも、誰もスマホを見ておらず、新聞や雑誌を読んだり編み物をしたりしていて、そういう時代もあったんだなあと思う)。
瀬戸内寂聴さんの本を読まないままだったので、読んでみた。内容とかあまり見ずに手に取ったのだけれど、面白かった。新装版後書きに、出家前に書いた最後の小説で、もうこういうのは書けないだろう、とあった。「もうこういうのは書けない」って感覚、あるんだなあ、とちょっとしみじみした。二次創作作文をしてきてまだ4年くらいだけど、たまにそういうことを思うので。
読んでいて川端康成『女であること』の印象を強く思い出した(……今ブログを探したが、『女であること』の読書記録がない。なんでや)。瀬戸内寂聴を読みながら川端康成を思い出すの、興味深い。
最後に何人かバタバタ死に、好きな展開だった。片割れだけだったけど。
これでジュリエットが一人で生きていくことになったら悲惨だな~と思ったが、ジュリエットも死んだのでよかった(ロミオとジュリエットを知らない人か?)
— ゆあれ💐 (@your_re) 2021年5月2日
最後の方の、砂浜と海藻やひとでのくだりがとても美しくて、心情とマッチした景色の描写で感激した。いいなあ。こういうことがやりたいなあ。
夫に浮気されたら私も怒り狂ったり茫然としたりして怪しい占い師のところに行ってしまうだろうか。
他の本も読んでみたいです。
古内一絵 著
アネモネの姉妹リコリスの兄弟 = The sister of Anemone,the brother of Lycoris. (キノブックス): 2019|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
「アネモネの姉妹」のみ読んだ。小説のお手本感がある。