三浦しをん 著(2018)
愛なき世界 (中央公論新社): 2018|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
発行したときから読みたいと思っていたが、今読みました。
安心して読める面白い長編小説はとてもありがたいものである。ポインセチアのくだりとか「うわー! うまい」と感激した。ものとね……状態というか感情をね……うまくリンクさせられたら小説として楽しいよね……(自分が書くときの話を考えています)。
表紙に箔押しされているあれの名前をしばらく思い出せなくて、「……エッペン! エッペンドルフ! エッペンチューブ!」って思い出せて嬉しかった。調べたらエッペンドルフというのはメーカー?の名前であって、あれ自体はマイクロチューブというらしい(作中でもすぐに出てきた)。
私もPCR検査は実習で一回だけやり、懐かしいなあと思いながら読めて楽しかった。門外漢が読んでもへえ~と面白く読めるのが三浦しをんさんのお仕事系本の面白いところだなあと思う。
あと、最後に二人が交際したらどうしようとやや心配していたけど、全く心配要らなかったので本当によかった。
作中に出てくる建物ってどこなんだろう。って見てみたら、取材を受けた研究室の記事が引っかかった。ちょっとほっこりするな。
愛なき世界の文庫版が出ました | 東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 発生進化研究室:塚谷研
懐徳門すぐのところだった*1。
*1:知人がここに通っていた気がする。