これは2021年アドベントカレンダー「提供」第20日目の記事です。
昨日は今年してもらって良かった接客の話をしました。観察眼と感情表出ね。
今日はもうクリスマスイブではないですか! メリークリスマス! ってイブに言うの? 当日に言うの? よくわかっておりませんが、通常のアドベントカレンダーは24日で締めなんですよね。私は例年25日に終わるのでもう一日ある*1。が、明日は更新できないかもしれません。その場合明後日以降に書きます。今日は、労働の観点から、提供するときの振る舞いの話。
タイトル句はジャンル:とうらぶ。
発句 冬 クチナシの焦げた葉にやる冬の水
脇 雑 ピザの耳からチーズとけだす
三 秋の月 月影よ差せよ血潮の浅きまで
四 雑 港灯籠見に遠回り
五 春の花 花はらり神も宴に笑ふにや
人により心地よい状態が違う、という話
いらないと言われたことをできない
これは労働の話。今年、社外のコミュニケーション研修を受けました。人を振る舞いから4タイプに分け、そのコミュニケーション上の特徴と対応を学び、ビジネスをスムーズに運びましょう、という話でした(関心ある方は、「ソーシャルスタイル理論」でお調べを*2)。
研修の中で、自分のタイプの判定シートが配られます。印象的な一文がありました。『事実よりも人間関係を重視する』。最初は意味がわからなかったんですけど、研修を受ける中で、「あー! 確かに!」と思ったのでした。
2018年のアドベントカレンダーにまさにその話が出ていました。こう書いています。
私は人が発する言葉を、額面通りに受け取りがちです。これは社会的にも困ることがある癖だと(自分でも)思いますが、(中略)私は相手が「大丈夫」と言ったことにそれ以上踏み込むのが苦手でした。あるいは、「やりたくない」と言うことをやってもらうように伝えることができませんでした。
そう、私、客観的な情報より、相手の気持ちとかの主観的な情報を重視することが多い。「相手がこう言うので従う」とか、「相手が気分を害しそうだから、やめておこう」とか。どう見ても困ってそうな人にも、「大丈夫です」と言われたら、何もしない(ことがある)。それはまさに「事実よりも人間関係を重視している」ではないか。
気になること、ならないこと
だけれども、研修に行ったことで、私が「こんなことをしたら余計だと思われるのではないか」と気を揉むことについて、別になんとも思わない、という人たちが存在していることを知った。知らなかったのか。知らなかったんですねえ。
研修では、参加者全員のタイプが明示され、自分と異なるタイプの人の思考や行動についても学べるようになっていました。全員が生ける教材状態。
ビデオ教材(商談の場面)で、印象的だったこと。お客さん役の人が厳しい口調で「これではだめだ」と言ったシーン。私や同じタイプの人が「心が折れた」「もう終わった」と口を揃えたところで、別のタイプの人は「商談はここからだと思った」とのこと。なんと……。
実際、ビデオの中で、そのお客さんにきちんと情報を提供したら、商談はうまくまとまったのでした。あそこでビビって退散してはいけないんですね。相手のタイプを見誤ると、引くべきでないときに引いてしまったり、押すべきでないときに押してしまったりする。
相手に合わせて言動を調整する
(特に労働において)人と接するときに、相手のタイプを判別する→それに合わせて言動を調整する、を意識するようになりました。たとえば、「いつもより簡潔に、箇条書きでメールを書く」とか、「ミーティング中、にこやかにテンポ良く相槌を挟む*3」とか。まだまだ研鑽の途中ですが、実際に仕事がスムーズに運ぶ手応えもありました。「私がされたら嬉しいこと」と、「相手がされて嬉しいこと」は違っているんだなあ、それでいいんだなあ、とわかった感じです。知らなかったのか? 知らなかったんですよ! 実感としては!
よりよい、と思ってもらう
提供するものは同じでも、届け方を相手に合わせることで、よりスムーズに事が運んだり、喜んでもらえたり、信頼を得てリピートしてもらえたりする。渡し方を変えるだけで、満足度を上げることができる。それは面白い気付きでした。
せっかくなら、気に入ってほしいし、喜んでほしい。役に立ちたいし、活用してほしいし、満足してほしい。自分の感覚だけを頼りにしていると、人によっては、逆効果になってしまうこともある。相手をよく見て*4。振る舞いを調整して*5。
よりよい提供のために、よりよいラッピングを。
よし、穏やかに終わった! メリークリスマス!! 何かあればこちらに!
*1:それはアドベントカレンダーなんだろうか? まず一人でやっている時点で普通のアドベントカレンダーブログではないのでな……
*2:人によって、何に対して緊張するか(ストレスを感じるか)が異なる。また、ストレスを感じる状態でどのように振る舞うかも、それぞれ違う。しかし、ストレスへの対応は、おおまかに4つに分けることができる(2×2で4象限に分かれる)。相手にとって負荷の少ない対応を取ることで、相手が気持ちよく過ごすことができる。結果、信頼を得て、ビジネスがうまくいく、という話だった。さらにその4タイプを4つずつに分けることで、細かくは16タイプに分かれる(パーソナルカラー診断か??)。さて、私はどこにいるでしょう。
*4:あの眼鏡屋さんのように。
*5:「『性格を変えろ』ということではない」と、講師の先生は繰り返していた。心根はそのままでよいのだと。ただ、相手のことを考えて、言動に少し注意するのだと。それは結構、気が楽になる話だった。魂を偽ることはできないからな。