上野 千鶴子、田房 永子著
上野さんの東大入学式の祝辞が印象的だった。他にもこの本を手に取った理由があったかもしれない、忘れてしまった。これを読んだのは少し前のことだ。
印象に残ったこと。
この本には、世間の変化とそれに合わせた人々の意識の変化についても書いてあった。社会の状況によって家族のあり方が変わり、求められる役割が変わる。読んだときは、そういうものかとぼんやり思ったけど、別の本を読んでちょっと実感になってきた。*1
内田樹さんの「疲れすぎて眠れぬ夜のために」に、「自分の個性だと思っているもののうち、ほとんどは、その世代に共通する特徴でしかない」というようなことが書いてあった。それは本当にそうなのかもしれない。
ちょっと前に「職場を悩ます ゆとり社員の処方せん」を読んだところ、「私ってこういうところがあるよな」と思っていたことが「ゆとり世代の特徴」としてけっこう書かれていた。「私」個人オリエンテッドな特徴ではなくて、「私たち」の特徴である、そしてそれは社会のあり様から起こっているのだな。面白い。*2
で。
- 息子は母殺しができない
- 一人一殺*3
あたりが印象に残ったところ。
私は親から「結婚しろ」とも「働いて稼げ」とも言われなかったなと思う。両方言われて育つ人もいるんだね。難しいね。