小野不由美 著
驍宗は!?!?!???
あー、びっくりした。まさか驍宗がどうなるのか解決しないとは思わなかった。前田珠子の「さしのべられた腕」以降の衝撃だった。*1
いや、「黄昏の岸〜」に不満があったわけではないです。びっくりしただけ。
これまで読んできた「十二国記」の中で一番好きだと思う。
- 「魔性の子」を読んだばかりだったので、「こちらではこんなことが起こっていたのか!」っていうのがわかっていくのが面白い*2
- 当たり前だと思っていた「天」について、人が疑問を覚え、それを乗り越える様子が快い
- 別々の存在だったひとたちが集合してなにか難事に当たる展開が好きなので嬉しい
語られた物語の裏側
この感慨に至るには「魔性の子」と「風の海 迷宮の岸」を読んでおいた方が良いし、もちろん「月の影 影の海」も読んでおくべきなんだろう。*3
だけど、下敷きがある分、この話の面白さは数倍にも増しているよね。
天について
天について疑問を持つ人の話も面白かった。天の律に触れないようにするところ、まんま法律とか契約書の抜け穴を探す人じゃんか。
理不尽。
すごく理不尽! と思わせておいて、陽子ちゃんに「自分で何とかするしかない」って言わせるの、本当にうまいなと思う。陽子ちゃんの強さと、それが李斎にちゃんと伝わるところ。
あと図南の翼に出てきた人、あれは天の人ってことなのかな? 私の残念な記憶によれば、天はちゃんとあって、そこにも王がいるわけよね。天帝とは別に。*4
他の本では天の話も出てくるのかしら。楽しみ。
キャラクター大集合
これまでは基本的に国の中で話が終わっていたから、多くの国が出てくるのは面白かった。
もともと国同士で集まって何かすることはほとんどなかったわけで、彼らが協力する場面では胸が熱くなる。そういうの好き。*5
雑感
花影さんが元気かどうかも気になる。花影さんと李斎のコンビ好き。アンバランスで気に入り合う仲が好き。
まだ十二国記シリーズ借りてるので読むのが楽しみです!!!