単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

読んだ:魔性の子

小野不由美

 

十二国記シリーズの一作目。

 

何年も前に、今もお世話になっている先輩に「月の影 影の海」を貸してもらった。細かいところは覚えていないけれど、人間の強いところ……正義を貫くこと、みたいな感触が残っていて、それがその人本人の印象と近いなと思ったのを覚えている。

 

一作目の「魔性の子」を読むまでに読んでいた「十二国記」シリーズ:

  • 月の影 影の海
  • 図南の翼
  • 風の海 迷宮の岸
  • 東の海神 西の滄海

十二国記新作の知らせに湧くTLで「図南の翼」を推してもらい、別作品も勧めてもらって、流れるままに図書館で借りたものたち。

どれも面白かった。月並みだけど。

 

さて「魔性の子」。

 

ホラーだったー。

怖かった……。すでに「風の海 迷宮の岸」を読んじゃってたので何が何だかだいたいわかったけど、何も知らずに読んでたら本当にただの怖い本だったかもしれない。

だけど、予備知識がなかったとしても、文章が美しいし話が面白いから、やっぱり最後まで読んでしまったかもしれない。

 

「怖ろしい出来事」を描いているようで、最後には「人間の醜さ」に着地するの、鮮やかだった。ホラーってただ怖いだけじゃだめなのね。

私はあんまりホラー小説読まないので(津原泰水の「少年トレチア」くらいしか読んだことがない。怖くて本棚に置いておけず、数年でさよならした)、大勢がわからないんだけど……。

 

すごいなー。

他、「風の万里 黎明の空」、「黄昏の岸 曉の天」、「華胥の幽夢」、「丕緒の鳥」を借りている。楽しみ。

よくできていて安心して読めるファンタジーは素晴らしいね。嬉しいなあ。