単品と単品

ハンバーガーとチーズバーガーを食べたいときもある

書けなくなることだけが怖かった

これは2021年アドベントカレンダー「提供」第15日目の記事です。

前回は作品とその作者の話と、推しに狂ってる人の様子を見るのが好きって話をしました

今日は短い記事の予定。

前回の追記

今日の話の前に。

前回記事の脚注の最後に『そして、それでも、作品と私を両方好きでいてくれるなら、それはたいそう幸せなことだと思う。』と書きました。これは本当にそう。その上で、もしよければ、やっぱり直接会ってお話ししたいなあと思っています。このアドベントカレンダーにも何度も書いてきたように、私の書いたものを通して誰かと繋がれることは、ほんとに幸せだと思っている。それでも、文章だけではね、私のすべてではないし、それはお互い様のことだと思うし*1

はい、今日の話に入りますわね。

今年の変化の予想について

私が今年の目標を「提供」と決めた時、提供することに繋がりそうな、今年ありうる出来事を二つ考えていました。

  1. 子どもができる。
  2. 引っ越す。

1については、「女性性の提供」とでもいうべきものでした*2。現状、子どもではなく歌がたくさんできている*3

2は、「家族への提供」になるのかな、あるとしたら相手事由の引っ越しであったので*4

そんで、先日。

引っ越しが決まりました! わー。

2月中に、九州暮らしになる予定です。たぶん数年間*5

引越しまであんまり時間がなくて、「いつか遊びましょうね」ってお話ししてた人たち全員には会っておけないかもしれないのが本当に申し訳なくて残念なんですけど、できるだけ予定を調整できればと思っています……。

九州においでの方は、よかったら遊んでください*6。迎えに行きます*7

今日の記事、メインのお話はおしまい。あとはおまけ。

書けなくなることだけが怖かった

私は想像力に欠けているというか、危機に際して機転が利かない。「子どもができる」にしても「引っ越す」にしても、変化のイメージがうまくつかなかった(あるいは、生じる問題点やその解決法についてノーアイデアであった)。かといって調べもしてない。

ただ、子どもができたらしばらくは本とか作れないだろう、それはわかっていた。それで4月くらいから本を作りまくっていた。

引っ越しの可能性が高まってきた秋頃からは、引っ越しが決まれば東京のイベントにはなかなか出られないだろうからと、積極的にイベントに出た。 

私、たぶん本当は、引っ越すのが不安で、怖いんだと思う。具体的に何が問題なのかわかってないから、自覚できていないだけで。あるいは「私がしっかりしなくては」と思っているから、蓋をしているのかもしれない*8。ただ「書けなくなっちゃうかもしれない」って不安だけは、言葉としてはっきり理解したんだろう。だから、生き急ぐように、たくさん書いて本にしたんだろうなと、後から思い至った。(ただ、この話を信頼の友人にしたら、「それでもあなたは書くと思うよ、小説でなくたって、それこそ歌でも」と言っていた。そうかもしれない。それでちょっと安心した。)

書けなくなることが嫌だった*9

書いていたい。書けなくなりたくない。それはそう。だけど、書くことは、どこに行ってもできる営みであるはずだ*10。暮らしが変わって、今いる私とは違う私になっていても、書きたくなくなることは、たぶんない。あ、もしかして、「書きたいと思わなくなること」を恐れているのかな。それはどうなるかわからないな。でも、書きたいと思う限り、なんとかして書くだろうと思う。

それに、これまで書いたものたちは消えない。よかった、物理本にしていて。
恐れずに、あるいは恐れすぎずに、やっていけたらと思う。

あとは、引越し先からでも行けそうな青江単騎のお席が用意されていることを、切に祈っている(今日がCD先行の当落)。

 

今日の記事はおしまい。お目通しありがとうございました! 会えそうな人はお会いしましょうね!

 

【追記】ご用意されましたありがとうございました!!! この……この……「新しい土地不安だよ〜」と言っていたら「僕がいるよ、楽しみだろう?」みたいな顔してくるこの……この……くそっ……おま江が私の光です……ありがとうございます……

*1:もしあなたが、私がインターネットや本に出している二次創作文章に限らず「私」に関心を持ってくださるならば、直接お話しさせてもらえたらいいなあ、ということですかね。ツイートやこのブログやnoteからでも伝わるものはあると思うけれど、やはり「私そのもの」ではないし。おともだちになれたらそれは嬉しいですもの。

*2:「女性性の提供」、これはこれでアドベントカレンダーに入れたい。記事を書いているが、長くなりそうで、25日までに書き終わらないかもしれない。

*3:「妊活短歌」と呼んでいる。「外套の襟をきつちり合はせけり素足をひらかれにゆくものを」とか(冬の通院の歌)。

*4:本当は、これを「提供」と呼ぶことには抵抗がある。「提供」に「犠牲」のニュアンスを感じ取ってしまうからかもしれない。「主体的な意思決定」という価値観に染まった私は、相手事由の引っ越しに対してだって「相手に振り回されているわけではなく、私の主体的な選択である」と思いたい。けど、私の主体的な選択があるとするならせいぜい「離れずに付いていく」というところだけだ。それを「ただ付いていくなんて、まるで振り回されているようで、情けない」と心のどこかで思っていると、こういう長い脚注を書く羽目になる。「私はやろうと思えば一人でだって暮らせるのに」って自負があるからか、あるいは、それは「妻」性の発揮なのではないかという警戒心か……。誰かと一緒に暮らすならそりゃあまあこうなるんじゃないかとも思うけど、とにかく「妻」性への謎の抵抗感があるんだよなあ。「妻の亡霊」って呼んだこともある、概念の妻のことね。

*5:その後のことはまだわかりません。

*6:九州のサイズ感をよくわかっておらず、今、九州と関東の地図を重ねてみたところ、九州が思ったより大きいということがわかった。博多から鹿児島の南端あたりまでが、栃木北部から伊豆半島の南端より長い。大分県は埼玉県より広く(ランキングを確認すると、埼玉県は面積39位でしかなかった)、宮崎県は群馬県より長い。戦慄。

*7:たぶん車に乗れるようになっている……はず。

*8:長女あるある。

*9:以前、「死ぬ前に何か一つ後悔するとしたら何だと思うか」って質問に「まだ書いていないことがある」って答えたことがあった。大きな地震が来て机の下に潜ったときには「今死んだら新刊落とす、死にたくない」って思った。

*10:『紙と鉛筆があれば一人で無限に盛り上がっていられる』って言ってたぞ。

こうかんのこうかん 作品と作者

これは2021年アドベントカレンダー「提供」第14日目の記事です。

昨日はイベントで差し入れをいただいた際の、書き手私と読み手私の応酬の話をしました。本を書く側としては本を手に取っていただくということが愛で、本を読む側としては本を読ませてもらうことが愛で、どちらも「もらっている」と思っているみたい。これはすごく尊いことな気がする*1

本しか渡せるものがない

お迎えしてもらうのがありがたいから、感謝の気持ちとして何かおまけとか付けられたらいいのだけれど、気の利いたものを付けられない*2。書きたいことは本に全部書いてしまって、それが終わると何も残らない(スイカの収量は少なく、洞窟から染み出す水にも乏しい)。ペーパーとか短文のカードとか、栞とかがあったらいいのかなあと思うのだけれど、だいたい本を作ると力尽きてしまう*3*4。イベントではありがとうございますと言い、通販では本に添えるお手紙にありがとうございますと書くのみである。いやはや。

作者の推し方について

書き手としての話、に戻る。

「インターネット上にあるこの文章の作者の人」として認識されることがある、私がそう意識するようになったのは、ここ一年くらいのことであった。出店していたイベントで、ペンネームを呼んでもらった時から。pixivか何かで私の書いたものを見て、名前を確かめて、この人、と意識して、足を運んでくれる人がいることを、その時まで知らなかった*5

私は「作品」が好きであることと「作者」を好きになることがそれほど結びつかない派閥、だと思う。いや、語弊があるな。ごく一部、作品から入った後に「人間性全体を推している」みたいになってしまうことがあり*6、そうなるかならないか、つまり、作品は好きだが作者には関心がない*7か、作者ごととても好きになってしまう、のほぼ二択しかない、という方が正しい*8。私の好意スペクトルは「どうでもいい」か「非常に好き」かのほぼ二相しかない。それを数年前に自覚して、もっと中庸の好きを育めないかと思っているのだが、あんまり直らなかった。

脱線したな。ええと、私自身がこんな感じなので、作品から入って「私」にたどり着いてもらえることが、驚き嬉しい。とてもありがたい。

中の人を人として好きになること

私は声優さんや俳優さんを好きになることがあまりなかった。しかし、今年この動画にはまって、考え方が変わった。

あんスタの声優さん二人が、あんスタグッズを紹介する動画である。個人的には、声優さんがどう、とかいうよりも、「推し作品の新作グッズを開封して悲鳴を上げるオタクの様子」を延々と見ていられるのが、新鮮で楽しかったのだった*9

私は声優さんや俳優さんを見る時、「役」という色眼鏡をなかなか外せない。側頭部につるが接着されてるんじゃないかってくらい外せない。それがために、勝手に失望したり幻滅したりしてしまうことが多くて、ご本人に関心を持つことがあまりなかった*10

……のだけれども、上記の動画とか、あとこちらのシリーズ(ゲーム内のストーリーについて、声優さんたちが語り合う動画)を見るうちに、ちゃんと、「中の人もひとりの人間なんだな」ってことがわかってきた気がする。

「待って待って!!」って言いながら自分のスマホを高速でスクロールしてスクショを探してきて、セリフを読み上げては喋りまくる人、好きになってしまうよ。オタクだもん(私もその人も)。

演じる人に、ひとりの人として関心を持って好きになることと、その人が演じる役について思うことを分けて考えられるようになったのは、あんスタのおかげである。あんスタは大切なことを教えてくれるなあ。

これとかもあんスタ(毎年貼っている気がする)。

作品と作者とあなたとわたし

作品を愛すること、作品を作った人を愛すること。もしくは、私の作品を愛してくれたあなたを愛すること、私の作品を愛してくれたあなたの作品を愛すること、全部違うことで、どれになってもいい(どれにならなければならないということはない)と、私は思うし、あなたも私に対してそう気楽に思っていてくれたらいいなと思う*11

 

長……長くなりました……4,000文字弱……。あの、私がアドベントカレンダー1記事何文字書いてるのかよく知らないけど、平均2,000文字としたら一回のアドベントカレンダーで40,000文字書けるわけよね。4年やったら(今が4年目)16万文字なのよね。すごいな。

はい。

今日もお付き合いありがとうございました。何かあればこちらに!

*1:昨日は「愛」とか書かなかった気がするが……。

*2:しかし、新刊にはおまけカードが付いていたぞ。あれは「おまけ」よりかは、「別冊の本文」の方が近い気がする。本文中に文章を入れなかったのは、「いつかのどこか」っていう本編と違う時間と場所だから物理的に分けた……という思想は、例の「イベントで見かけて表紙とタイトルで最高だとわかったご本」がその思想でおまけ冊子とセット頒布されており、内容と形が連動していて素晴らしいわと憧れたから。というのと、「せっかく格好いいロゴを作ってもらったので、何かに活用したかった」「おまけカードの仕掛け上、カードにせざるを得なかった」(この仕掛けについてまだ誰からも言及がなく、それはそれで成功なんだけど、どうだろう?)とか。

*3:書いていて思ったことには、私の作る「おまけ」に他者の需要があるのかという疑いの念があるな、私には。それはつまり「私自身は私が作るおまけに大して興味がない」ということだな。本は、自分の本が欲しくて作っている。欲しければ、ペーパーだろうが短文カードだろうが作るだろう。自分に対する、そういう信頼はある。ああ、ちょっとすっきりした。欲しいものしか作れない。

*4:同時に、「通販で金額を上乗せしてくださった方に、返せるおまけがない」というのもある。ありがたくもそのようなお心遣いを賜りました際には、本に添えるお手紙に、その旨へのお礼を書いています。サークルさんによっては「上乗せしてくれたらおまけ付けるよ」と明記しているところもあり、それはそれで親切な仕様だと思う。知らずに買って「ええ、おまけ欲しかった……!」と後悔しなくて済むわけだから。おまけを持たない私はもちろんそのようなことは書いてないのだけれど、もしもお迎えくださった方が「増額したのに何もなかった」と失望されていたら互いに不幸なことだなあと気にしている。だけど、表立って「何もしません」と書くのもなんだか気が引けるのだ……(何度かTwitterに書いた気がするけど、かなりおっかなびっくりだったと思う)。お気持ちをありがたくいただいております。そのありがたい気持ちが積もり積もって、次の創作への意欲になるかもしれませんし、ならなかったとしても、なんらかの善行として世の中に返していきます。それが遠い遠い恩返しになりますように。

*5:その話はメゾンに詳しく書いた

*6:この際に感情の出力量や質や見せ方を誤らないように気を付けなければならないと思っている。思ってはいる、うまくできているかはわからないが……。参考:巨大な感情と、そしてあなたと - 単品と単品

*7:であっても、感想を送ることもある。作品は無から生まれたわけではない。生みの親への感謝の気持ちはもちろんある。ただ、その人間性を知りたいとまでは思わない、という感じかなあ。もちろん嫌いとかじゃなくてね。

*8:たぶん私はこれとかこれが近いんだと思う(読解力はともかく、人の作品を読む時の傾向として)。気になる方はツリーを遡ってみてください。

*9:私がYouTube慣れしていないのがバレる。

*10:ただこの人についてはセンスがいっつも斜め上で特別好きですと言ってもいいかもしれない。つい役がらみの記事を貼ってしまったけどどんな文章でも好き。……私、「推しに気が狂っている人の様子」が好きなのかな。そうだな。推しすごろく大会楽しかったもんな。

*11:そして、それでも、作品と私を両方好きでいてくれるなら、それはたいそう幸せなことだと思う。

こうかんのこうかん 差し入れの話

これは2021年アドベントカレンダー「提供」第13日目の記事です。

昨日は、人のウェブサイトに憧れて自サイトを築城した話と、楽しいことをして一人で踊っていると、それを見た誰かも楽しいことを自ら楽しめるかもしれないという話をしました。

今日は、楽しいことの伝播から話題を引っ張って、創作活動に関連する他者との交流の話をしたいと思います。

イベントに出た話

11月、とうらぶイベントにサークル参加してきた。実に2年くらいぶりのサークル参加であった。初めてのカプスペース参加でもあり、とても緊張したけれど、終わってみたら楽しい時間だった*1

差し入れとそのお返しの話

本を手に取っていただけるだけでありがたいところ*2、差し入れまで添えてくださる方がいらした*3

差し入れをいただく可能性があると事前にわかっており*4、気持ちだけでもお返しがしたいと思っていた。イベント慣れしていない*5私はこういう時どうしたらいいのかわからず、悩んで、個包装のクッキーを用意してみた*6。実際の用途としては、差し入れをいただいたときにお渡しするだけでなく、他スペースの方にお渡ししたり、自スペースで食べたりもした。

あると便利だった。やっぱり用意しておいてよかったな。そう思ったのだけれど、一つ印象深かったことがあった。

「「バランスがおかしい」」

本をお迎えくださった上に差し入れまでご用意されていた方に、「ほんとにほんの気持ちなんですが……」とクッキーをお渡ししたら、正確な言い回しは忘れてしまったのだけれど、このようなことを真剣な表情でおっしゃっていた。

『私は本をいただいていて、そのお返しにお渡ししているのであって、さらにいただいてしまっては貰い過ぎである』

……といったことだった。

め、めちゃめちゃわかる、と思った。

その時の私は、完全に、読み手私書き手私に割れていた。天使と悪魔が脳内で同時に説得してくる絵みたいになっていた。

読み手私:めちゃめちゃわかる。読ませていただいている作品があまりにも素晴らしいときに、どうしても何か御礼がしたくなる時、ある。そういう時はだいたい感想をお送りするんだけど、機会があるなら、気持ちばかりお品物をお持ちしたくなること、ある。もしそれに対して作者の方から「ありがとうございます」って何かお返しをいただいたら、「いや、バランスがおかしい!」って叫びたくなるの、めちゃめちゃわかる。

書き手私:私が文章を書いているのは畢竟私が読みたいためであるのに、それを発見して、わざわざ読んで(文章の処理には画像処理の6万倍の時間がかかるというのにだぞ)、更に気に入ってくださり、本をお迎えくださるために足をお運びいただいてしかも声をかけてくださってなんとなんとお品物までいただいているんだぞ! バランスがおかしいのはこっちだ!


……結局、「いいんですいいんです私が嬉しいんですから」とか何とか言ってクッキーをお渡しした。したのだけれど、申し訳ない思いをさせてしまっていたら申し訳ないなあ、と思いました。すみません*7*8

貴女の声が聴こえた刹那 この魂に意味を感じる

見出しはあんスタの騎士道ユニット、Knightsの「Grateful allegiance」2番サビ歌詞です。なんと、下の再生ボタンを押すと、ちょうどそのフレーズが流れる(これは偶然)。

open.spotify.com

これは確か石切丸本を携えてイベントに出た、イベント参加2回めのときに、青江本のサンプルを読んでくださった方が*9、直接感想を伝えてくださった時に頭に流れたフレーズでした。今でも、あんまり嬉しい言葉をいただくとやっぱり頭に流れる。

書いているのは私のためで、書き上がればそれだけで満足である。私が読めるものが形になるのはめでたいことだ。だけど、誰かが「よかったよ」と言ってくださることが、いつだって本当に嬉しくて、力になる。また書こうと思う。あなたの好きなものは書けないかもしれないけれど、でも、また書きたいって思う。

そういう時、書き手私が読んでくださる方にありがとうって思うのは、止められないことだ*10*11

 

これに続けて、感想の話とか、作文と「中の人」の話もしたかったのだけれど、そろそろいい時間になってしまった。次回以降書くかもしれないし、書かないかもしれない。

あと一週間くらいになってきちゃった! 「これが聞きたいよ」とかあれば教えて下さいね。

marshmallow-qa.com

 

*1:直前の依頼だったにも関わらず、売り子を頼まれてくれた友人に感謝である。

*2:しかも、「今日買えるのを楽しみにしてました」って声を弾ませてくださる方、「こちら(既刊)とてもよかったです……!」と指しながら新刊をお迎えくださる方、別れ話新刊を手に取って「別れる話、逆にアリかなと思いました!」と元気にニコニコしてくださる方、私がTwitterに放流した話を気に入ってくださっていて「紙の本になっていたなんて嬉しい」とお迎えくださった方もいらして、お言葉をいただくたびに毎回毎回、ああもう今日は今すぐ帰っちゃってもいいくらい満足したな、ってくらい幸せでした。ありがとうございます。皆さま初対面なんですよ(少なくとも面識ある方ではなかったはず……前にイベントにいらしてくださってたらすみません。そしてもしもフォロワーさん混ざってたらさらにすみません……)。そんなことがあって、書き続けて、本を出してきてよかったなって、心から思いました。私と、知らないどなたかの間を繋ぐのが、私の書いたものであることが、とても嬉しい。

*3:これもうろ覚えなんですが、顔を知らない人から差し入れをいただいたの、初めてだったような気がする……?(違ったらすみません……)

*4:これは私の願望ではなくて、そのようなご連絡をくださった方がいらしたため。ありがたすぎる。

*5:差し入れ慣れしていない、と言うべきだろうか。

*6:昨日書いた、殿堂入りのリボンかけ同人誌をお迎えした時に、サークル主さんがロータスのビスケットを一枚付けてくださったのだった。

*7:たぶんここをご覧になってはいないと思いますが……

*8:あと、差し入れについてイベント後に考えたことを記録しておくと、今度から私が差し入れをお持ちする時には「記名する」「賞味期限がわかるものにする」にしようと思いました(これは、私にいただいたものについての批判や文句ではございませんので、あしからず。何をいただいても嬉しいし何でも嬉しくいただいております……!)。いただいたものにお名前があると、「あなた様~!」と思えるし、後で御礼メッセージも送れて、ありがたいなあと思う。名前を書くの、認知されたいみたいでがめつくないかとビビる気持ちもあるけれど、ファンレターに住所氏名を書くみたいに、「怪しいものではございませんよ」という意味でも記名しておこうかなと思いました。これはなるほどと思った話なのですが、いただいた差し入れの中に、「お菓子や小物の詰合せの袋に貼られたシールに、サークル名とキャラクターがかわいく書かれている」という体裁のものがあって、かわいくてほっこりするし、差出人もわかるしでとてもクールで素敵だった。あのようなことを真似できたらいいんだが、絵は描かないからなあ……、差し入れめぐりズムに短文とサークル名とTwitterアカウントでも入れておくか……と考えているところです。賞味期限はね……確かにすぐ食べるとも限らないし、期限切れではないかと警戒するかもしれないもんね……(私は比較的すぐ食べるが……)。
上記、こちらの記事を参照にて。いただくものについては何をいただいても嬉しいし何でも嬉しくいただいております、ほんとに。私がご用意する時の参考に、ってだけね。
全部嬉しくいただいているんですけれど、ただどうしても、あの、「いただいた差し入れの画像をTwitterに上げる」の意味がわかんなくてあれができなくって(画像を上げている方を批判しているわけではありません、念のため)、もし楽しみにしていた方がいらしたらすみません。投稿はしていませんが、いただいたもの全部並べて写真を撮ってうへうへしているし、全部ありがたくいただいたり使ったり読み倒したりしております。

*9:当時は青江本も在庫があった。

*10:特に私、同カプを好んでいる人と、ほぼTwitter上で交流していないわけだし、わざわざイベントに顔を出してくださるなんてどんな奇跡なんだ。あのスイカ食べてくれた人間が本当にいたんだ……。

*11:ただ、私の場合、「同カプ推しというわけではないが、君の文章や本は嫌いじゃない」みたいな理由でお手元にお迎えくださっている人がそれなりにいらっしゃるような気がしており、それはそれでありがたすぎる。あの、無理せず……。食べたいものを摘んでいただければ……

自サイト築城と、創作の伝播の話

これは2021年アドベントカレンダー「提供」第12日目の記事です*1

昨日の記事はうすらぼんやりしていましたが、朝焼けが綺麗でした。じゃなくて、ええと、多様な人を含む集団に向けて書くことの話をしました*2。それでも、わかりやすい文章*3や、心に残る文章*4が書けたらいいなあ。

文系魔女の話をしてなかった

前々回の記事で、「書くことで役に立つ」って話をしました。

それが私の目指す「文系魔女」なんですよね*5。あの流れで言えばよかったんだけど、忘れてた。

イマジン文系魔女、人里離れた湖畔の小屋で、天井にハーブを吊るして乾かして健康に良さそうなお茶を作ったり*6、占いをしたりながら、物書きして原稿を町に送って過ごすの。実際は、在宅勤務により引きこもりながら、冷蔵庫にいつも何種類かのジャムを備えておいていつでもホットケーキ祭りができるようにしたり、占いをしたり、作文して原稿を城やpixivや印刷所に送ったりして過ごしている。……だいたい合ってるな。

築城の話

そう、城の話! これはぜひ取り上げたかった!*7

夏に自分のウェブサイトを作りました。ぱちぱち。
久々の我城です。城はいいぞ。

作り方の話でもしようかな〜と思ったんですけど、たいしたことしてないので、特に言うことがない……。

「私も城が欲しい!」という人は、この記事とか参考になるかもしれない。

私が使ったのは、記事とは違って、ロリポップサーバー(月330円)+WordPress(無料)です*8。テーマ(デザイン、あるいは、昔自サイトを持っていた人には「テンプレート」で通じるだろうか)も違いますね。でも、サイト公開までにやったことはほぼ同じな気がする。

城があってよかったこと

それはu_u_cに書いてもらったほうがいい気がするなあ。ざっくり書いておくか。

  • メゾン全体
    • 書き手格たちを俯瞰できるようになった
    • リンク集として便利
  • 201号室
    • 二次創作小説を置くときにタグもキャプションも考えなくていいのが非常に楽*9
    • 長文あとがきが書ける(あとがき書くの大好き)
    • 「ゆあれ(または蔦子)」が長文を書けるスペースができた

他人の城に憧れて

城の公開は8月21日。誕生日だね、おめでとう。

5月から欲しがってて、ロリポップサーバーに申し込みしたのが8月19日。2日で築城したらしい*10

城が欲しくなったのは、人の素敵な同人二次創作サイトに、いいなあ私も城が欲しい、と思ったからだった。4月のイベントで見かけた本が、表紙とタイトルだけで「これはぜったい中身も最高」とわかってしまったのにその場では(なんでか)買わなくて、でも忘れられなくて後でBOOTHで買い、届いたご本はやはり最高で、サイトの拍手から感想をお送りした……んだと思う。順番があやふや。そしたら予想を上回る心づくしのお返事をいただいたのでもうどうしようもなく好きになってしまった。「お返事をもらう」ことがめちゃ好きなので*11

それから私も城を作って、自分の好みのままの作文を置き、ジャンル色々な既刊紹介ページを作り(非売品も並んでいる)、ツイッターに収まりきらない長文所感を置いたりしている。とてもよい。城があると精神によい。

創作の伝播

私のサイトは人のサイトの影響でできた。同様に、私の最初の同人誌(カバーと帯の上にトレペカバーの巻かれている文庫本)は、十年以上前に即売会で買った最高の、というか殿堂入りの同人誌がカバー付き文庫本で(金色のリボンがかかっていて、ほどいてから読むスタイルだった)、それにずうっとぼんやりした憧れがあって、いざ本を作るとなった時にはその本の奥付にあった印刷所にお願いしていた。

今年は、マジカルレインボー疑似小口染めの本を作ったり、私家版しかなかった本の頒布版に挑戦したり、オーダー香水で気が狂って本を作ったり、また気が狂って11月に新刊4冊出したり*12した。香水本の仕様もまた、他の殿堂入り同人誌の仕様から着想を得たものだ(だいぶ違うことになったが)。城も作った。他にもいろいろな遊びをさせてもらった。句会とか、すごろく大会とか、連句とか。

それで今年は、「行動的だ」と称してもらうことが、これまでより多かったみたいだ。「私もやってみたい」と思う人もいてくれたかもしれない。あなたなりに楽しい時間を過ごしてもらえたら、私も嬉しい。私もまた、人に憧れて、あれこれやってみる人なわけで、次に渡せることは幸せだなと思う。そして、さらにその次の人に伝わることも*13

 

よし! 今日は話題を2つクリアした。明日は何の話をしようかな。

ご意見ご感想などこちらにどうぞ!

*1:いちいち1日目の記事を探すのが面倒になってきたので、ブログトップの固定記事にした。

*2:「集団」には「多様な人」がそりゃいるだろうがと思います、が、普段わりと均質な集団にいるので、大概の「集団」が「多様」に見えがち。

*3:noteとか、

*4:小説とか、

*5:この話も何度もしているけど、文系魔女になりたかったから、「文系」被りしてる歌仙兼定を初期刀に選べなかった。最後まで加州清光と迷った。今でも歌仙と「文系」の解釈は食い違うけど、両者とも普通の「文系」を指しておらず、どっちもどっちである。

*6:よしもとばなな『王国』の影響がある。

*7:初日の記事の「書きたいことリスト」、書いたら打ち消し線で消しているのだが、半分も埋まっておらぬ。その日書きたいことをぼんやり書いているからな……まあ、書きたいことを書ければいいんだけど、せっかくなので、リスト内の書けそうなことは積極的に書いていこうと思いました。

*8:サーバー代を払わなくなったら我城は終わるので、あまり長期に閲覧したいものは我城に置かないようにしている(例:本のおまけの書き下ろし)。諸行無常

*9:私はカプなのかコンビなのかよくわからない作文が多い。カプ派の人もコンビ派の人も不快にさせない、かつ閲覧数を確保するためにはどうしたらいいのか、pixivなどに投稿する際書き方に苦慮している。そんな半端な作文をする奴は閲覧数とか気にしなけりゃいいんだろうけど、各種数字を明記してくるあのプラットフォームでそれは私には厳しい……うう……

*10:ただ、公開時はまだテキストも何もなかった。

*11:連句向きの嗜好だ……

*12:最高の誕生祝いです、自著が大好きなので。でももう新刊4冊はやらないと思う。少なくとも1週間にイベント3つはやらない。色々と間に合わないので……

*13:例:ミュージカル刀剣乱舞を好きになりそうな人に、過去作プレゼンのスライドを送ったり、現地に初めて行く人に現地説明スライドを送ったりすることがある。スライドを読んでくださった方が、すっかり刀ミュを好きになり、今度はご自身のご友人に円盤を見せるなどされているのを見ると、嬉しい。役目を果たしたな……という気持ちになる。

いろいろな人に向けて書くこと

これは2021年アドベントカレンダー「提供」第11日目の記事です。

昨日はアドベント連句のお知らせを作っており、アドベントカレンダーはお休みしました*1

複数名に何かを提供する

色んな人がいる集団で何かをすることが、今年は多かった。あおたん連句(5名)、推しすごろく大会(8名)、そしてアドベント連句(11名)。仕事では今年1月から月刊の社内報*2を作らせてもらっている*3。集団に向けて何かを説明したり呼びかけたりすることを意識することが多い一年だった。

星占いの話

しいたけ占いさんも

『私が動いて面白くしていくよ。
トップを目指して突き進んでいく』

って言ってた(2021年下半期蠍座*4*5

voguegirl.jp

書く相手と書き手格

多様な集団に向けて書くこと、もともとあんまり経験がない。特定個人とのコミュニケーションか、特定のペルソナに向けて書くことが多かったと思う。そして、それらの方が自覚的に得意だなって。そりゃそうか。相手が知っていることや関心があることをもとに、どういう文章なら読みやすいかを考えて書く文章は書きやすいもの。

そういうわけで、書き手格メゾンが建って、6人も入居することになる(書く内容、想定読み手、書く媒体別に、書いてるものが異なり、それぞれに「書き手格」として名前を付与している。名前が多くて混乱させて申し訳ない。ご配慮ありがとうございます。)。そのへんは桜間大家がメゾンのどこかに書いてたと思うのでここでは控える。

連衆さん*6に向けて

さしあたり、アドベント連句については、色んな人がいるので、説明の分かりづらいところや不足、過剰があるだろうと思います。お気づきの点は教えて下さい。全体向けの資料を直すか、個別に対応します。

なお、私は、この遊びを終始楽しく思っておりますので、負担かなとかあんまり考えなくていいです。ゆるく諦めずに私もやります。

発句ツイートを出せたらしばらく暇だしなあ。連句パンの焼ける匂いをかぎながら、うきうき冬休みを過ごすんだ。楽しみ。

知らない人の中に残る

今朝、ねぼけながらカーテンを開けたら、朝焼けがすごかった。頭に「そは千万億の薔薇」って浮かんだ。野梨原花南『ちょー英雄』(p122)*7

あれは夕焼けの描写だったけど、空が染まっているのを見るといつも思い出す。

先生が誰に向かって書こうと思われていたのかはわからないけど、私の心に何十年も残り続けている。すごいことだなあと思う。先生は私を知らなくて、知らない人の心にずっと残れること。

私も、本を読んでくださったどなたかから「読んだよ」って教えてもらえるとほんとに嬉しい。何年も残るかはわからないけど、その時確かに、私でない人の中を私の書いたものが通り過ぎていったこと。言葉を交わしたことがある人でも、ない人でも。書いたものを他人に読んでもらうの、自分(の文章)が「永遠」に近づく感じがして、幸せ、な気がする。

 

ぼんやりした記事を書いちまったな! 眠かったからな!

マシュマロいつもありがとうございます。お付き合いくださること本当に感謝しております。録画したやつ後で見ますね。

何かありましたらどうぞ! 私が書いたもののことで「これは覚えてる」などあれば教えてもらうと喜ぶと思います(露骨!*8)。

*1:だんだん頭の中で混ざってきて「アドベントかれんく……あれどっちだそれは」となっている。

*2:みたいなもの、

*3:もう一年になるのか。テコ入れしなきゃ……

*4:いきなり占いの話が出てきて恐縮である。しいたけ占いさん、たまに「それだ!!」ってことを書いてくださるので好きなのである。

*5:数年前に、しいたけさんじゃない西洋占星術の占い師さんにホロスコープを見てもらった。普通の十二星座占いは生まれたときに太陽が何座にあったかを見ているところ、ホロスコープは水星・金星・火星……あと月とか、太陽系の惑星+αがそれぞれ何座にあったかを見ている(調べないで書いているのでご勘弁ください。ハウスの概念は説明を諦めた)。私は太陽以外の星もいくつか蠍座に当たっている蠍座の権化らしく、『ダメ男をヒモにして自ら破滅するなど、愛に振り回されて死にかねない』『研究者か、救急医療か、殺し屋が向いている』などと言われた。1セレクトで本当によかった(研究者ではないが、研究員をしている)。それと、また違う占い師さんだけれど、ホロスコープから見る創作占いをされる方がTwitterに何人かいらしていて、とても気になっている。しかし、月に2回抽選があるとある占い屋さんはそろそろ両手の指が埋まるくらい抽選に落ち続けており、構想中だった新刊は書き終わってイベントも終わってしまい、どうしようかな~。お前に助言は必要ないよという天の声だろうか。ここまで来たら当たるまで粘りたいという謎の意地があるが、コンコルドな気もするし、そもそも何を見てもらおうかな……。私にも書ける地獄のレパートリーとかかな。それは気になる。

*6:「連衆」、「れんじゅ」派と「れんじゅう」派がいる。辞書で引くと「れんじゅ」、本とかで見ると「れんじゅう」が多いかなあ。「れんじゅう」の方が馴染みやすい気がして、頭の中ではそう発音しているが、どうなんだろうなあ。

*7:20冊超のシリーズの後ろから2冊めとかなのでここだけ読んでもハテナかもしれない。私は表紙になっているエデアさんが好きです。学会本でも贔屓してしまった(出番が多い。あと嫌な顔をよくする)。あと番外「ぜんぶもとどおり」は魂に刺さり込んでおり、たまにモチーフが二次創作に出てきてしまう。「いつかまみえるべき光」とか。

*8:どうでもいいんですが、ゆあれだったらたぶん「露骨!!」または「露骨!!!」って書いただろうところを、ここでは「!」で済ませることができます。Twitterの圧によって「!」が増えるのであって、書く媒体によって人格が変わっているわけではない。

読んだ:帝国の女

宮木あや子

帝国の女 (光文社): 2015|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

自分の原稿が終わったので、読んだらうますぎてへこむかもしれない商業小説を読むか! と思って宮木さん。

すごかったよ〜。1ページ目が面白かったので手に取ったんだけど最初から最後までずっと面白かった。どうしてこんなに色んな分野に精通されているんだ。十二国記シリーズを読んでいる時の途方も無い気持ちを思い出すよ。エレベータの扉が閉まる瞬間に壁にもたれて目を閉じる一瞬の休息、とかわかりすぎてぞっとする。

この方の書く百合の雰囲気が大好き。

シリーズがあと2冊出ているらしい。気になる。

読んだ:イデアの影

森博嗣 著(2015)

イデアの影 = The shadow of Ideas (中央公論新社): 2015|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

森博嗣って実はあんまり読んだことがない。スカイ・クロラシリーズとか10年以上気になってるのに。

装丁がとても綺麗。メリーゴーランドもバラも梟も内容と絡んでいて、読み終えてから表紙を見るとへえと思う。

 

読んでいてどんどん不安になる文章で良かった。精神を病んでいる女性の描写がうまい。

引用されていた谷崎潤一郎の『細雪』を実は読んだことがないので、読んでみたいと思う。

読んだ:文字渦

円城塔 著(2018)

文字渦 (新潮社): 2018|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

自分の原稿が終わったので、味の濃い商業小説を読むか! と思って円城塔。早々に部首が発光していてさすがの良さだった。なんでこんなこと思いつくんだろうなあ。「闘字」とか。

境部さんの造形が(あるいは「みのり」が)好きそうなフォロワーさんが何人か思いつく。

「梅枝」(p99)から引用する。

ところでもちろん、「御法」を写すには、テキストと書記系の強い|結合《カップリング》が必要となる。この場合、悲しい場面を写すときには筆が乱れるべきなのだ。つまり、機械としての「みのり」は、源氏物語の内容を理解しつつ、涙を流し、手を震わせながら文字を書かねばならない。これはもう、控えめにみても高度人工知能と呼んで構わないのではないか。外見は無骨な「みのり」だが、繊細な心を備えている。脳神経の塊や、ニューラルネットワークに心なるものが宿るとするなら。

「種字」の三葉結び目のくだり、くずし字をちょっとかじっていてよかった~となった。

あと、「誤字」、本文の端を走り回る今剣に惑わされないように高速で眼球を上下させるはめになった。楽しかった。

この解説がよかった。

 

個人的には川端康成文学賞なのがオチって感じで良かった。

労働と提供

これは2021年アドベントカレンダー「提供」第10日目の記事です。

前回はnoteに書いた記事の振り返りをしました。

今日は、書いたもの繋がりで、労働の話をします。週末なのでサラッと行くぞ(行くぞ!)。

記事を書いた時の話

先日、仕事で、外部の人が読む用のちょっとした記事を書いた*1。取りまとめの同僚が『早くて質が高い』と言ってくれた*2。それが嬉しかった。

なんでそうできたんだろう。同種の書き物を、頻繁にやっているわけではない。だから仕事経験由来ではなさそう。もしかすると、noteで書くのが練習になっていたのかもしれない。不特定多数向けに、何かを説明する文章*3

人の熱を言葉にする

アドベントカレンダーに対していただいたマシュマロで、私の「提供」って何なのか、ご質問をいただいた(ありがとうございます)。私は、目の前にいる人だけでなく、知らない人を含めて、より多くの人の役に立ちたい、という気持ちがあることに改めて気がついた。そういえば転職したのもそんな理由だった*4

文章が書ければ。

私の身体がないところにだって届いてくれる、文章が書ければ。「今」だけでなく、未来にも変わらず発動してくれる、文章が書ければ。

もっと多くの人に。知らない人にだって。届けることができるのに。

ただ、私自身には「これを突き詰めて書きたい」って熱量がない。書くのは好きだけど*5*6。だから、他人の情熱を文章に出力するお手伝いができたらいいなあと思っている。読みやすい文章で、見やすい体裁で。より多くの人に届くように、理解してもらえるように。

自分の熱を言葉にする

二次創作小説は、私の中に書きたいものが明確にある。よく言っている通り、自分の「なんで?」について書いて、同じ悩みがある人の参考になったらいいなと思っている部分がある。

私が小説を書くのは、主に推しについて「これはどうしてだろう」「こういう状況になったら、どうするんだろう」といった疑問がある時が多いです。疑問について考え、答えが出た時、小説の形にまとめています

わざわざ小説にする理由は、

・メインの理由:考えたことをすぐ忘れるので記録しておきたい
・「わかった!」という嬉しい勢いのままに書いちゃう
もしも同じ疑問で悩んでいる人がいたら、その方のご参考になるかもしれない

などがあります。最後のについて、もしも、私の答えがあなたにピタッと嵌まってお気に召したなら、一つの説として採用していただけばいいと思います。まあ、全部が受け入れられることは稀だと思いますので、考え方の一部分など、どこか参考にできるところがあれば、というくらいの気持ちです。

私が同人誌の奥付にマシュマロではなくgoogle formのQRコードを貼っている理由|u_u_c|note

自記事の引用。

書くことで役に立つ

公私問わず、書くことで役に立てたらいいなあと思っているんですね。そういう意味では、それなりに「提供」してきた一年だった気がする。公私ともに。

書くこと以外の「提供」についても、アドベントカレンダーのどこかで触れられたらと思います*7

 

今日もお付き合いありがとうございました!

もう12月12日、アドベントカレンダーはそろそろ折り返しです*8最初のリスト全然終えてないけど大丈夫か。その時書きたいこと書けばいっか。

何か気になることなどあればお気軽にどうぞ!

*1:あんまり細かく説明できず、申し訳ない。

*2:早かったのはたまたま手が空いてたからでもある。

*3:何が役に立つかわからんものだ。

*4:他にも理由はあったけれど、「目の前にたまたま来た人しか相手にできない」のがもどかしかったのは確か……だと思う。

*5:だから、職業としては、研究者にも物書きにもなっていない。これからもなれないであろう。

*6:それでも、同人二次創作小説を書きながら、人から「物書きをしているのか」と訊かれると嬉しいの、これも未練なのかなあと思ったりする。言われること自体は本当に嬉しくてありがたいんですけど。

*7:書けるかな……?

*8:私はたいがい25日までやっています。

note記事から見る「提供」

これは2021年アドベントカレンダー「提供」第9日目の記事です。

昨日は、私が作ってる妊活短歌っていったい誰が読めて、そしてわかってくれるんだろうねという話をしました。

今日はもっと幅広く役に立つ話をします(古語じゃなく)。

u_u_cのnoteを振り返る

noteというプラットフォームについて

note.com

もとは観劇記録のために作ったnoteがある*1

noteって、おすすめ記事をサジェストされる頻度が高い。記事一つを読み切ると、その下に、「こちらもおすすめ」として、他のクリエイター(noteではユーザーのことを「クリエイター」と呼ぶ)の記事を12個も出してくれる*2*3

もともと私をフォローしていない人でも、私の記事が目に触れる機会がある。それで、「誰かの役に立ちそうな話」については、noteに入れることが多くなった。

アクセスの多かった記事

noteには、自分の記事へのアクセス状況をチェックできる、「ダッシュボード」という機能がある。特定の期間(週、月、年)ごとに、閲覧数やスキ数を見られるものだ。

note.com

私のダッシュボードを「年」で確認して、アクセス数やスキ数の多かったやつを振り返りたいと思う。全部で8つの記事を取り上げます。

Celes推し活(推しイメージ香水)オーダーの話

閲覧数ぶっちぎり1位はこれ*4

note.com

Celes推し活、という、オンライン香水ショップによる推しイメージ香水のオーダーが流行った。推しについて文章で説明を送り、イメージに合う香水を一つ選んでもらう、というものである。

香水オーダーにあたり、「何書いたらいいの!?」と悩んで、先人たちのレポを探した。レポを拝見する中で、オーダー内容の箇条書きよりも全文を見せてもらったほうが私はイメージを付けやすいなあと思い、後続の参考になればと、自分のオーダー文章をほぼ全部出したのが、この記事。

実際に「これが頼りだ」みたいな反応をいただいたことがあって、よかったなと思いました。でも私みたいな破廉恥長文にしなくても全然大丈夫だと思う。私は反省している。

 

そして、推しイメージ香水に関連する記事(閲覧数4位)。

note.com

推しイメージ香水を開封する時、一人では正気でいられないと思ったので、もくり通話を開いた。そこにいらしてくださったツイッターの縁者さんからいただいた、たいへん示唆に富んだお話と、香水の香りのダブルパンチで、ウオアァァとなっているうちになぜか小説が書かれ、なぜか本になった。この本は、私がこれまで作った中でも「狂気の偏執賞」をあげたいくらいの仕様で、とても気に入っている。

このレポ記事については、「私も見習わなければ」系の反応をいただくことがあり、面白かった*5

なお、本の仕様や制作方法はこちらの記事 これぞという紙とインクで、手のひらサイズのコピー本を作る|u_u_c|note に詳しい。印刷会社さんにA4ペライチに印刷してもらって、自分でカットして製本し、香り付けをした。非常に楽しかった。

創作・同人誌制作について

閲覧数2位はこちら。

note.com

これが伸びた原因は明確。創作おTipsさんがツイートしてくださったからである*6

創作おTips

創作おTipsさんは、創作(主に文章)に関するお役立ち記事を書かれたり、フォロワーさんからの質問に答えたりされている方。上記私の記事の「スイカや水」のパートは、記事の本筋からは離れているんだけど、私にとってはそこが大事*7、というところだった。あえてそこに言及されるの、さすが書き手のツボをよくわかってらっしゃる……と深く感心したのでした。

「この記事を読んでgoogle formを設置しました」という方もいらっしゃったし、スイカと水わかる、とおっしゃってくださった方もいらした。初めてnoteにコメントをいただいたのもこの記事。色々と思い出深い。

 

閲覧数3位はこちら。

note.com

ちょうど1年前の記事。今でも時々スキが増えたり、ツイートしたりされる。おそらく、読者さんが通販で発送が必要な時に読まれている。

記事内にも書いているけど、私があんしんBOOTHパックを使うときに、詳細なレポ記事(【2021年版】あんしんBOOTHパックを使った通販方法の覚書※ヤマト営業所の場合のみ - シンクのかたすみ)にとても助けられた*8

私の記事は、上記先人のレポ記事とは違うやり方をした部分があったので作りました(QRコードを印刷するところ)。

読んでくださった方から、「助かった」系の反応をいただくことが何度かあり、よかった~となった。送るものが多いとQRコード出すのウワアアアってなるんだよね。スクショしておいてもどこまで読み込んだかわかんなくなるし*9

 

閲覧数第5位はこれ。

note.com

印刷会社プリントオンさんには、小説本文を送るだけで、表紙のデザインも紙も特殊加工もおまかせで作ってくれるセットがある。その「わくわくドキドキデザインセット」を依頼した時のレポ。

私もこのセットを使うときに、「本当にお願いしていいのか……?」と不安でレポを漁りまくったので、先人に続くべく書きました*10。これもオーダー文章を丸々出しています。

 

他、閲覧数ランクはベスト5外でも、反応いただいたなあと思う記事3つ。

note.com

これは友人からもらった要求仕様書が面白すぎた、ほぼ出オチ記事。「楽しそう」って反応をいくつかいただきました。そうでしょうそうでしょう。本気でふざけるの、楽しい遊びですよ。

 

note.com

夏にツイッターの縁者さんたちと遊んだ、オンライン推しすごろく大会の記録。これもめっちゃ楽しかった遊びなので、関心ある方が遊びやすくなれば、と書いたやつです。推しすごろく大会はいいぞ。ご参加ありがとうございました。

 

note.com

この記事を褒めてもらえるのは嬉しい。文字起こし情報はついてないけどね*11

 

「役に立つ」ということ

こうしてnote記事を振り返ると、私が書いているのは、

  • 私が助けられた情報を、私も発信する
  • 私個人にとって必要な情報を、オープンな形で残しておく

という感じでしょうか。

「(不特定多数の人々に)助けてもらったので(不特定多数の)誰かを助け返す」、というのは、けっこう私の行動原理っぽい感じがします。奨学金を返すみたいな感じかなあ*12

noteというプラットフォームがなければ、こういう情報発信はしなかったかもしれない。ありがとうございます。

 

今日はこのあたりで終わります。note記事の振り返りができてよかった*13

このnote記事よかったよ、などあれば教えてもらえると作者が喜びます!

marshmallow-qa.com

*1:最初は観劇記録をpixivに上げていたのだが、なんか用途違うな、と思って移動した。

*2:これはいったいどんな思想で設計されているのだろうか。note公式記事の「noteの使い方、機能紹介」によると、『noteは、ニューヨークのような「街」を目指しています。そこは、ウォールストリートのような金融街、高級住宅街、中華街から劇場、自然あふれる大きな公園まで、あらゆる文化圏のひとたちが共生している場所。』とのことだった。色んな建物や遊び場がすぐ隣にある(アクセスを妨げられない)、というふうにしたいのであろうと推測する。

*3:どうでもいいが、前注のようなことをpixivとかがやろうとすると事故る気がする(同CPの似た雰囲気の作品が並ぶ、とかならいいけど)。目的に合った仕組みというのは大事ですね。

*4:2位の2倍以上の閲覧数が付いていた。時流に乗ると伸びるんだなあ……。

*5:推し香水を嗅いで正気を失っている人の様子を見るのはどんな様子であれ大好きです。

*6:この「お」は誤字ではない。お嬢様なので。

*7:私がなんで小説を書くのか、みたいな部分。

*8:……と、久しぶりにアクセスしたら2021年版にアップデートされている! やった! ヤマト営業所からあんしんBOOTHパックを発送される方はぜひ一度ご覧ください。細かい注意点も取り上げてくださるし、スクショも多くてわかりやすいです。

*9:そもそもpixivやpictSPACEさんが、QRコード印刷用画面とかを付けてくれたら、パワポ遊びをしなくて済むんですが……。要望出してみようかなと思いながらまだやっておりません。

*10:これの開封の儀の時にも縁者さんに通話を繋いでもらっていた。ありがとうございました。すぐ正気失うから……

*11:これも、同じく全文文字起こしをしていた縁者さんとの緊急通話会談により一通りの完成を見たもの。ありがとうございました。

*12:いただいたマシュマロへのお返事に片足を突っ込んでいますが、それについては追ってもっときちんとお返事しますね。

*13:そういえば、iPad買った後の話ができていなかった。それもどこかで書きます。ズ!!MのPV見たりYoutube見たりDMM動画で歌合を再生したりしています。大画面万歳。